熱帯魚の中でも特に
体の色や模様のバリエーションが
豊富なグッピーですが、
産まれたばかりの頃はまだ色も模様もなく
メダカのような素朴な姿をしています。
そんなグッピーの稚魚たちを見ていると、
将来的にどんな色に成長してくれるのか
待ち遠しくなりますよね。
では、グッピーの稚魚の色は
いつ頃になればわかるのでしょうか。
また、稚魚の中に時々見かける、
他の子とはちょっと違った
見た目をした子の存在も気になります。
そこで今回の記事では、
グッピーの稚魚の色が変化する時期や
見た目の異常・奇形について
調べてみました。
稚魚を育てている皆さんは
ぜひ参考にしてみてください!
グッピーの稚魚の色が変化するのはいつ?
冒頭でも触れたように、
産まれたばかりのグッピーは
みんなメダカのような姿をしています。
グッピーといえば派手な体色ですが、
この素朴な姿も意外に可愛いですよね。
そんなグッピーの稚魚たちの
色の変化が見られるようになるのは、
体長が1~2cmほどになる生後1ヶ月頃から。
グッピーの体の色や模様は
親魚の遺伝による影響が大きく、
尾びれが親と同じような色に
うっすら変化していきますが、
この時点ではまだ模様は確認できません。
色柄がはっきりわかるようになるのは、
生後2ヶ月を過ぎる頃。
特定の色柄を狙って繁殖させたい場合は
このタイミングで繁殖に使う個体を
選別しておくと良いでしょう。
グッピーの稚魚で色が出ないのは異常なの?
先述のとおり、
グッピーの稚魚は生後1ヶ月頃から
体色に変化が見られるようになりますが、
中にはその頃になっても色が変わらず
メダカのような姿のままの個体もいます。
実は、グッピーの稚魚の体色の変化には
体の成長具合が大きく関係しており、
生後1ヶ月を経過していても
体長が1cmにも満たないほど小さければ
体色の変化は見られません。
成長が遅いと感じる場合は、
「ブラインシュリンプ」などの
栄養価の高い餌を十分に与えましょう。
グッピーの稚魚に奇形が産まれることはある?
グッピーを繁殖させていると、
まれに普通とは違った姿形をした稚魚が
産まれてくることがあります。
たとえば、
こちらは複数の頭を持って産まれた
グッピーの稚魚です。
上の子には2つ、下の子には3つの
頭があるのがわかるでしょうか。
このほか、体同士がくっついていたり
背骨がグニャっと曲がった稚魚が
産まれることもあるようです。
こうした奇形の稚魚が産まれるのは、
次のようなことが理由だと考えられています。
- 近親交配を重ねている
- お母さんグッピーの発育不良
近い血筋の親同士で交配すれば、
当然産まれてくる子の血も濃くなり
奇形が産まれやすくなります。
この先も繁殖を考えるなら、
ショップから新しい血筋の個体を迎えて
交配させるようにしてください。
また、グッピーは生後3ヶ月頃から
繁殖が可能になりますが、
お母さんになるメスのグッピーの
体が成長しきっていないと、
稚魚の成長に体の大きさがついていかず
稚魚が圧迫されて変形してしまうと
言われています。
繁殖用の個体を選別したら、
ブラインシュリンプや赤虫などの
栄養価の高い餌を十分に与えて
出産に向けた体作りをしましょう。
グッピーの稚魚にはアルビノがいる?
また、グッピーの稚魚を観察していると、
奇形とはまた違うものの
他と比べると明らかに色が違う個体を
見かけることがあります。
こちらの写真のような子ですね。
出典:https://plaza.rakuten.co.jp/arisawaryou/
体の色が透けるように薄く、
目も黒色ではありません。
こうした体に色素を持たない個体は
「アルビノ」と呼ばれています。
個性的でとてもきれいですが、
実はアルビノはノーマルに比べて
体が丈夫ではなく、
視力もあまり良くないそうです。
そのためノーマルの稚魚と
同じ水槽で飼育すると、
餌を横取りされてしまって
うまく育たないことがあります。
アルビノは遺伝子の突然変異なので
産まれてくる確率は高くないですが、
もし誕生した場合は
体格がしっかり出来上がるまで
アルビノ単独で飼育すると良いでしょう。
グッピーの稚魚は隔離しないと食べられる?
産まれたばかりのグッピーの稚魚は
体長5mmほどと小さいため、
成魚や他の混泳魚と一緒にしておくと
餌と間違われて捕食されてしまうことが
しばしばあります。
その衝撃的な瞬間はこちら。
なんと、お母さんグッピーが
自分で産んだばかりの稚魚を
パクリと食べてしまいました・・・!
こうした事態は産まれた直後の稚魚を
すみやかに隔離することで
避けられますが、
お母さんグッピーは一度の出産で
30~50匹もの稚魚を産むので、
1匹1匹掬い出していくのは大変です。
そこでおすすめなのが、
こちらの出産用ケースです。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
出産間近のお母さんグッピーを
このケースに隔離して出産させると、
産まれた稚魚は下部のスリットを通って
底の安全ルームに落ちていくので、
自動的にお母さんと稚魚が離され
食べられる心配が少なくなります。
また、ケースは本水槽の内側に
キスゴムで取り付けられるので、
飼育水を共有することができ
水温・水質の管理も楽になりますよ。
これから本格的に
グッピーの繁殖に挑戦する方は、
1つ持っておいて損はないと思います!
まとめ
今回の記事では、
グッピーの稚魚の色が変化する時期や
見た目の異常などについて
解説してまいりました。
グッピーの稚魚がどんな色になるかは
産まれてからおよそ1ヶ月頃には
わかるようになるものですが、
なかなか変化が見られない時は
発育不良が原因であることが
多いようです。
また、稚魚を産むお母さんグッピーの
成長具合があまり良くないと、
奇形が産まれる確率が高くなると
言われています。
グッピーの成長後の美しさや体格には、
稚魚期の栄養状態が大きく影響します。
どの子も立派なグッピーに育つように、
給餌には十分気を遣ってあげたいですね!
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