専門家が辛口レビュー!ドッグフードおすすめランキング > >
PR

犬から臭い汁が出てる!?おしり周りにあらわれる異変の正体とは

わんちゃん

犬の臭い汁の正体

犬を飼っていると悩みの一つとなる臭い。

体臭や口臭に悩む飼い主の方はよくいますが、
なかには犬のお尻や肛門から悪臭がするので
悩んでいるという飼い主の方もいます。

お尻から臭い液体や汁が出ていることもあり、
驚く飼い主の方もいるでしょう。

このお尻周りに現れる異変は何なのでしょう?

そこで今回は
犬のお尻周りから臭い液が出る原因と
対処法についてご紹介したいと思います。

実はこのお尻の臭い液体や汁、
何らかの病気のサインの可能性もあり、
放っておいてはいけません。

後半では対処法もご紹介していきますので、
ぜひ参考にして下さいね。

犬のおしり周りから臭い液が出る原因とは

それではまず、
犬のお尻周りから臭い液や汁が出ている
原因についてご紹介していきます。

お尻周りの臭い液や汁の原因には、
主にこれらが考えられます。

  • 子宮蓄膿症
  • 膣炎
  • 肛門嚢からの分泌液
  • 肛門嚢炎
  • 下痢

そして
病気が原因の場合には臭い液や汁に加えて
他にも何らかの症状が見られますよ。

汁や肛門、犬の状態をしっかりと観察し、
病気が原因なのかそうではないのかを
しっかりと判断できるようにしましょう。

それぞれの症状や原因、
治療法をご紹介していきます。

1.子宮蓄膿症【メス】

子宮蓄膿症とは、
メス犬の子宮内に細菌が感染し、
炎症して子宮に膿が溜まる病気です。

原因菌は主に大腸菌、連鎖球菌、
ブドウ球菌、サルモネラ菌などがあり、

メスの発情期に子宮頚管が開くことで、
感染を起こします。

出産経験がなく、避妊手術をしていない
5歳以上の犬によく発症が見られる病気です。

子宮蓄膿症によって
多くの膿が溜まるとお腹が膨らんだり、
陰部から膿が出てくることもあります。

そして病気が悪化すると
膿が大量に溜まりさらに子宮が腫れ、
腹膜炎や敗血症を引き起こして死に至る
こともあるとても怖い病気です。

子宮蓄膿症の主な症状

・発熱
・嘔吐
・元気がなくなる
・食欲がなくなる
・多飲多尿
・お腹がふくれる
・陰部から膿が出る
・子宮が破裂する

主な治療は外的手術によって
子宮、卵巣を取り除いたり、

抗生物質の投与や子宮内の膿を
排出する治療があります。

早急に専門的な治療が必要になる病気
ですので、気になる症状があったら
すぐに動物病院に連れて行きましょう。

2.膣炎【メス】

膣炎とは、メス犬の子宮と外陰部
を繋ぐ膣が炎症を起こす病気です。

細菌感染やウイルス感染、異物、
外傷などによって生じますが、
最も多いのは細菌感染によるものです。

そして膣炎にかかると、
外陰部から化膿したおりものが排出され、
悪臭を放つことがあります。

命に関わる病気ではありませんが、
避妊済みのメスも患うことがあるので
注意が必要ですよ。

膣炎の主な症状

・膣の腫れ
・膣の痒み
・外陰部が赤く腫れる
・化膿したおりものが出る

犬は痒みや痛みから膣や陰部を
気にするようになります。

しきりに舐めたりこすりつけたりして、
痒みや痛みを軽減しようとします。

膣炎の主な原因

・先天的な生殖器の奇形
・異所性尿管
・膣が排泄物で汚れている
・ヘルペスなどのウイルス
・クラミジアなどの細菌
・平滑筋腫のような腫瘍

膣炎は子犬の場合は自然治癒することもある
病気で、成犬でも早期に治療すれば完治し、
命に関わることはありません。

炎症が悪化する前に、早めに動物病院に
連れて行きしっかりと治療を受けましょう。

3.肛門嚢からの分泌液

犬の肛門の近くには肛門嚢という器官があり、
この中には肛門腺といわれる分泌液を出す
器官があります。

この分泌液はマーキングとしての役割があり、
犬同士があいさつの際に分泌液を嗅ぎ
相手の年齢や状態を把握したりもします。

そしてこの分泌液が、
犬特有の臭いを持っています。

お尻から鉄や赤サビのような悪臭がする場合は、
この分泌液の影響かもしれません。

本来、犬は肛門嚢に分泌液が溜まると
自分自身で便などと一緒に排泄しますが、
中にはうまく排出できない犬もいます。

肛門腺に分泌液が溜まると肛門から流れ出たり、
犬が床やカーペットに肛門を擦りつけて、
しきりに肛門を気にするようになりますよ。

肛門腺が溜まったときの症状

・肛門周りが赤くなる
・肛門周りが腫れる
・肛門から臭い分泌液が流れ出る
・肛門を床に擦り付ける

対処として人間が犬の肛門腺を絞り
分泌液を押し出してあげる必要があり、
そうすることで臭いもとれます。

肛門腺の絞り方については
詳しくは後半でご紹介しますね。

肛門腺の溜まり具合には個体差があり、
絞らなくても全く溜まらない犬もいれば、

溜まり易く頻繁に肛門腺を絞らないと
すぐに臭ってしまう犬もいます。

そして肛門嚢に分泌液が溜まり過ぎると、
肛門嚢が炎症する肛門嚢炎になることも
あります。

肛門腺の匂いが気になる場合は
早めに対処が必要です。

4.肛門嚢炎

犬の肛門嚢炎は
上記でご紹介した肛門嚢という器官が
炎症を起こす病気のことです。

肛門嚢の中の分泌液が溜まってしまう
ことで細菌に感染して炎症が起こります。

炎症が起きると肛門嚢に次第に膿が
溜まってどんどん膨らんでいきます。

膨らみ続けることで肛門嚢が破裂し、
腫瘍化する恐れもあるとても危険な病気です。

肛門嚢炎の症状

・肛門嚢が化膿する
・肛門腺が破裂し分泌液が出てくる
・出血
・皮膚の炎症
・高熱

軽度の場合も肛門が腫れるので、
肛門を気にするそぶりも出てきます。

肛門嚢炎で見られる行動

・肛門を舐める
・肛門を地面にこすりつける
・肛門周りが赤くなる
・肛門周りが膨らむ
・肛門から異臭がする
・お尻をさわると痛がる

肛門が腫れるので痛みがあり、
犬も触られるのを嫌がります。

肛門嚢炎の主な原因

・肛門嚢の詰まり
・自力で絞る力が弱まる
・下痢や便秘
・ストレス
・肥満
・小型犬

肛門嚢は治療を行うことで治すことができ、
肛門嚢が破裂してしまった場合も、治療で
再生することができます。

症状がみられたらすぐに
動物病院へ連れて行きましょう。

5.下痢

気付かないうちに汁のような下痢が出て、
お尻が臭いという場合もあります。

下痢の状態にもよりますが、
水溶性の下痢の場合は特に、
何らかの拍子に汁のような下痢が出ます。

下痢の主な原因

・腸内環境の悪化
・ストレスや環境要因
・食事によるもの
・疲れ
・冷え
・病気
・誤食
・アレルギー
・中毒

もし下痢が一過性のものなら
特に心配いりませんが、

水溶性の汁のような下痢が続いたり、
元気がなくぐったりしている様子ならば、
すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

臭い改善のために、愛犬の臭いの原因を
しっかりと突き止めてあげましょうね。

犬から臭い汁が出た時の対処法

犬のお尻周りから臭い液が出る時に
考えられる原因をご紹介しました。

病気の可能性もあるとお伝えしましたが、
では愛犬からこのような臭い汁が出たら、
どのように対処をするべきなのでしょうか?

ここでは臭い汁が出た時の対処法として、

  • 病気のチェックをする
  • 濡れタオルで拭いて清潔にする
  • 肛門腺を絞る

この3つの方法について
詳しくご紹介していきます。

1.病気のチェック

犬のお尻周りから臭い液が出た時、
まずはその液が病気によるものなのかを
しっかりとチェックしましょう。

先程ご紹介した病気、

  • 子宮蓄膿症
  • 膣炎
  • 肛門嚢炎

この症状に当てはまるか確認しましょう。

もし当てはまっていたり、
少しでも疑いがある場合には、早めに
動物病院で見てもらう方が良いですよ。

また
元気がなかったりいつもと様子が違う等、
気になる症状がある場合も同様です。

病気には早期治療が大切ですので、
病院で適切な処置を受けましょう。

2.濡れタオルで拭いて清潔にする

また、お尻から臭い液が出ていたら
清潔にしてあげることが大切です。

どのような場合も
そのまま液をつけたままにしておくと、
細菌感染などを起こす可能性があります。

液が出ていたら濡れタオルで拭きとり、
清潔にするように心掛けましょう。

また犬が下痢や便秘をしているときは、
肛門嚢が汚れ細菌がわきやすくなり、
肛門嚢炎を引き起こすことがあります。

そのため
下痢・便秘などの症状が見られるときは、
特にお尻を清潔に保つよう心掛けましょう。

肛門周りの毛を短くカットしておくと
便などの汚れが付きにくくなりますよ。

3.肛門腺しぼり

肛門嚢からの分泌液が出ている場合、
軽度であれば肛門嚢に溜まった分泌液や膿を、
押し出す治療を行ないます。

これを肛門腺しぼりといい、
肛門腺しぼりをする事で症状は改善されます。

肛門腺しぼりを知らない飼い主の方は多い
のですが、実は分泌液が出せない犬には
定期的に行う必要があるんです。

私は動物看護師としてトリマーをして
いましたが、犬のシャンプー時には
必ず行なっていることでもあります。

肛門腺しぼりは自宅でもできるものなので、
溜まりやすい子や分泌液がでてくる場合には、
飼い主の方が定期的に絞ってあげるようにしましょう。

犬の肛門腺しぼりの動画をご紹介しますので、
まずはご覧になってみてください。

犬にもよりますが、大抵の場合は
2~3週間に1回は絞る必要があります。

●肛門腺しぼりのやり方●
  1. 肛門を時計に見立て、左右斜め下、
    4時と8時の位置に肛門嚢はあります。
  2. そこに親指と人差し指を置いて、
    分泌液が出やすいように軽く揉みます。
  3. 2本の指で、中の分泌液を下から押し上げる
    ように、肛門に向かって絞り上げます。
  4. 出てきた分泌液は臭うので、ティッシュで
    キャッチするか、シャワーで流しましょう。

力を入れすぎず、肛門に向かって優しく
ゆっくりと押し上げるのがポイントです。

勢い良く出てくることがありますので、
注意しましょう。

詳しくは上記の動画を参考にして、
行なってみて下さいね。

また最初はコツがつかめずに、
なかなか出ないこともあります。

トリミングサロンや動物病院でも
すぐにやってもらうことができますので、
難しい場合には連れて行きましょうね。

まとめ

いかがでしたか?

今回は犬のお尻周りから臭い液が出る原因
と対処法についてご紹介してきました。

臭い液が出たとき考えられる原因は、

  • 子宮蓄膿症
  • 膣炎
  • 肛門嚢からの分泌液
  • 肛門嚢炎
  • 下痢

でしたね。

また対処法としては

  • 病気のチェックをする
  • 濡れタオルで拭いて清潔にする
  • 肛門腺を絞る

この3つが大切だとご紹介しました。

臭い液の状態はもちろん、
肛門や犬の状態をしっかりと観察し、
原因は何なのか突き止めて上げましょうね。

そして異変があった場合には早めに
動物病院を受診するようしましょう。

今回は犬のお尻周りの臭い液について
お話してきましたが、犬を飼っていると
体臭にも悩まされますよね。

しっかりと愛犬の臭い対策をし、
臭いの改善をしてあげましょうね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました