犬は7歳を超えるとシニア期に突入します。そして徐々に老化現象が始まり、いずれお別れの時を迎えます。
老化現象にはさまざまなものがありますが、飼い主さんが気づきやすい症状の一つが「食欲の変化」です。
私たち人間も老化とともに食が細くなりますが、犬も老犬になると食が細くなり、最期が近づくと全く食べなくなることもあります。
そこで今回は、老犬がご飯を食べないときの余命や最期の症状などについてまとめてみました。
▼この記事に書いてること
愛犬の最期が近づいていることにいち早く気づけるよう、今からしっかり覚えておきましょう。
老犬がご飯を食べないときの余命は?
老犬がご飯を食べないからといって必ずしも余命わずかとは限りません。
例えば、食欲が徐々に低下していたり、ムラがあったりする場合は、直ちに命に関わる可能性は低いでしょう。
ただし、
- 急に何も口にしなくなった
- ご飯も食べずぐったりしている、呼吸が荒い
といった場合、エネルギーが不足してどんどん体力がなくなっていきます。
そのため、余命は1日~数日、長くても1週間程度と覚悟しておいた方が良いでしょう。
老犬が水を飲まないときの余命は?
食欲がなくなった後も、水だけは口にできることがあります。
では、老犬が水すらも飲まなくなった場合、余命はどれくらいなのでしょうか。
老犬が水を飲まないときの余命は?
人間と同じように、犬の体も約60〜70%は水分でできています。
つまり、水を全く飲まなくなってしまうと体はすぐに脱水状態に陥ってしまいます。
そのため、老犬が水を全く飲まないときの余命は1~3日程度と考えて良いでしょう。
飲まず食わずの余命は?
基本的には食べ物を全く口にしなくなったあと、水も全く飲まなくなります。
そのため、老犬が飲まず食わずになってしまった場合の余命も1~3日程度と考えておくと良いでしょう。
老犬がガリガリになったときの余命は?
食が細くなれば当然体重も減り、その状態が続けばいずれ犬もガリガリになってしまいます。
しかし、老犬がやせ細っているから余命がわずか、とは限りません。
ガリガリの状態かつ飲まず食わずの状態に陥ってしまうと、生きていくために必要なエネルギーや水分が不足してしまうため、余命は数日程度と考えられます。
老犬の最期の症状とは
食べ物や水を口にできなくなること以外にも、老犬の最期にはさまざまな症状がみられるようになります。
必ずしもすべての症状が現れるわけではありませんが、以下でご紹介するような症状が老犬に見られる場合は、余命はごくわずかだと思って良いでしょう。
命の灯が消えるその瞬間に愛犬のそばにいられるように、しっかり覚えておきましょう。
反応が鈍くなる
老犬は耳が遠くなるため、徐々に飼い主の声に対して反応が鈍くなります。しかし、体を触ったりすれば反応をしてくれます。
一方、余命がごくわずかに迫っている場合には、意識が朦朧としてきます。
そのため、音に反応しないのはもちろん、体に触ったとしてもほとんど反応をしなくなります。
繰り返し鳴く
最期が近づいてくると、犬自身も自分の体の異変に不安を感じるのか、まるで飼い主さんを探すように鳴くことがあります。
また、普段とは異なり力なく鳴いたり意識がボーッとしているのに繰り返し鳴いたりします。
そのため、最後にお別れの言葉を伝えたいのではないかと感じる飼い主さんも多いようです。
ぐったりして動けなくなる
老犬は関節炎になりやすかったり筋力が落ちたりするので、次第に起き上がるのが億劫になります。
しかし、食事やトイレ、寝床に行くときには自ら立ち上がってゆっくりと歩いて目的地に向かいます。
一方、最期が近づいていると自力で動くことそのものが難しくなり、寝返りすら打てなくなることもあります。
体が冷たくなる
いよいよ最期のときを迎えると、徐々に体温が低下し、体が冷たくなります。
犬は全身が毛で覆われているため体温の変化には気づきにくいかもしれません。
肉球や耳は比較的体温の変化を感じられる場所なので、触って確認してみると良いでしょう。
震える、痙攣する
震えや痙攣もよくみられる症状の一つです。全身や体の一部が小刻みに震えたり、手足をバタつかせるような痙攣をしたりします。
息も絶え絶えな状況で痙攣を起こしている愛犬を見ていられないと感じる飼い主さんは多くいらっしゃいます。
しかし、痙攣中は意識がなく愛犬が苦しいと感じることはないため、なるべくそばで寄り添ってあげると良いでしょう。
呼吸がおかしくなる
最期は呼吸の変化も顕著に現れます。浅く早い呼吸になったり、ときどき呼吸が止まったりします。
▼16歳の金時ちゃんの最期をおさめた動画です。介護が始まって1週間という短さで虹の橋を渡ってしまったそうです。
愛犬の最期に私達ができること
愛犬の最期のときに私達ができることといえば、
- 動物病院に連れて行く
- 優しく体を撫でる
- 声をかける
- 抱っこをする
などです。
まず、いよいよ最期を迎える場合、動物病院を受診するか、処置などは行わず自宅でそのまま看取るかを決める必要があります。
動物病院では点滴を行ったり、痙攣が起きている場合は痙攣を抑えるような注射を打ったりします。
処置を行ってもらうことでいくらか体は楽になりますが、移動や診察そのものが負担になることもありますし、最悪帰宅前に息を引き取ることもあります。
そのため、最期の症状が現れたとき、動物病院を受診するかどうかは慎重に判断するようにしましょう。
また、看取る場所に関わらず、愛犬に寄り添い、体を撫でたり声をかけたり、抱っこをしたりすることで飼い主さんの愛情が伝わり、愛犬も安心できることでしょう。
特に五感のうち、聴覚は最後まで残っているといわれています。
意識がない場合でも耳は聞こえていますので、名前を呼んだりこれまでの感謝の気持ちを伝えたりすることでも、飼い主さんの愛情を伝えることができますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
いくら覚悟をしていても、いざそのときを迎えると冷静さを欠いてしまう飼い主さんも多いでしょう。
しかし、最期のお別れがうまくいかないと、一生後悔の念に苛まれ、ペットロスに陥るリスクも高くなります。
そのため、最期にみられる症状からある程度余命を判断し、後悔がなるべく少なく済むようなお別れができると良いですね。
コメント
貴重な動画をありがとうございます
今義母から18歳の柴犬を預かり介護中です
1週間ほど前から急に弱ったようで、うちに来たときは下痢で肛門が真っ赤に腫れ上がっていました
獣医さんからステロイド剤と下痢止め処方され今にいたってます
それでも痛みが残っている様で下痢もあるので便意があると鳴いて呼びます
水も餌も食べないときいていたのですが、シリンジであげるとよく食べ飲んでたからまだまだ先は長いぞとおもっていたのですが..
ちょっとした痙攣や息の荒さ、もうすぐお別れなのかなと感じてます
介護は2度目ですが、犬によって様々なお別れがあるので、包み隠さず動画にしていただき感謝してます
コメント頂きありがとうございます。
18歳という年齢からも、これまでわんちゃんを大切に育てられたのが伝わります。。
おしりは汚れたらぬるま湯で優しく洗い、
便意を訴えているときはお腹を「の」の字マッサージしてあげると少し楽になるかと思います。
複雑な状況ではあると思いますが、
わんちゃんと少しでも長く一緒にいられるといいですね。