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うさぎのうっ滞の応急処置!4つの治し方&治るまでの治療費は?

うさぎさん

うっ滞はうさぎによくみられる病気の一つです。「食滞」や「消化管うっ滞」などとも呼ばれ、消化管の動きが悪くなることでさまざまな症状を引き起こします。

そもそもうさぎは草食動物であり、健康を維持するためには常に食べ続け、消化管を動かし続ける必要があります。

つまり、うっ滞はうさぎにとって死活問題であり、放置してしまうと命にかかわります。そのため、早期発見・早期治療が大切です。

そこで今回は、うさぎのうっ滞の応急処置の方法や治し方について、詳しくまとめてみました。

いざという時のために、ぜひ覚えておきましょう。

うさぎのうっ滞の症状

うさぎのうっ滞が起こると、

  • 元気がない、じっとして動かない
  • 食欲がない
  • うんちの大きさが小さくなる、全くうんちが出ない、数珠状につながったうんちが出る
  • お腹を痛がる、お腹が張っている

などの症状がみられます。

うさぎのうっ滞の応急処置&できること

うさぎのうっ滞が疑われた場合はすぐに動物病院を受診する必要があります。

しかし、診察が始まるまでのわずかな時間であっても、辛そうなわが子を目の前に何もできないのはとても辛いですよね。

そこで飼い主さんにもできる簡単な応急処置を3つご紹介します。

ただし、これらはあくまで応急処置です。応急処置をしつつ、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。

①マッサージ

私たち人間も、お腹が痛くなると反射的にお腹をさすりますよね。それと同じように、うさぎのうっ滞が疑われる場合にもお腹をマッサージして、腸を刺激してあげましょう。

マッサージのやり方は後ほど詳しくご紹介します。

②温める

うさぎはうっ滞を起こすと体温が下がり、低体温症に陥ってしまいます。

うさぎにとって低体温症は命に危険が及びます。

そのため、体や耳が冷たい場合には体をタオルにくるんで湯たんぽを添えたり、ペットヒーターの上に乗せたりするなどして温めてあげましょう。

③水分を与える

うさぎのうっ滞は水分摂取量が不足することで起こります。そのため、うっ滞を起こしている場合には水分補給が大切になります。

自分で水分を摂れない場合には、スポイトなどを使って少しずつ口の中に水分を入れてあげます。

普段与えている水でもちろん問題ありませんが、動物用のイオンバランス飲料があればなお良いでしょう。

うさぎのうっ滞の治し方

うさぎがうっ滞を起こしている場合、消化管を動かすことと、痛みを取り除いてあげるような治療を行います。

では、実際にどんな治し方をするのか、具体的にご紹介していきます。

①強制給餌(きょうせいきゅうじ)

食べ物で消化管の運動を刺激するために、針のついていない注射器(シリンジ)に流動食を詰めて与える「強制給餌」を行います。

強制給餌は、専用の処方食(粉末状)を水で溶かしたものや、普段食べているペレットをぬるま湯でふやかしたものなどをシリンジに詰めて与えます。

▼うさぎの強制給餌

②薬の投与

うっ滞を起こしている場合は、消化管の運動を促す「運動機能改善薬」や痛み止め、食欲増進剤などのお薬を投与します。

③点滴

水分不足の解消や栄養補給をするために、点滴を行います。

点滴といってもうさぎの場合は皮下点滴を行うことがほとんどで、1日に数回行うことがあります。

また、全身状態が悪い場合には、入院をして静脈点滴を行うこともあります。

④手術

うさぎのうっ滞は、お薬などを使って治療を行うことがほとんどです。

しかし、うっ滞を引き起こしている原因やうさぎの状態などによっては、手術が必要になります。

ただし、手術は全身麻酔下で行う必要があり、かつ体力が低下している状態で行わなければならず、そのまま命を落としてしまうケースもあります。

そのため、手術を受けるかどうかは、かかりつけの動物病院としっかり相談してから決断するようにしましょう。

うさぎのうっ滞のマッサージのやり方は?

うっ滞のマッサージのやり方は簡単で、以下のステップで行います。

  1. 床に座り、うさぎを太ももの上に乗せる
  2. うさぎの顔を自分のお腹側に向けて、
    お尻は片方の手のひらで支えるようにして抱える
  3. 反対の手のひらで「の」の字を描くようにして
    お腹をやさしくマッサージする

ただし、以下のようなときにマッサージをしてしまうと、逆効果となる恐れがあります。

  • お腹が張っている
  • 元気がなくぐったりしている
  • お腹を触ろうとすると嫌がる

そのため、必ずうさぎの状態やお腹の様子をしっかり確認してからマッサージするようにしましょう。

うさぎのうっ滞【Q&A】

ここまで応急処置や治療の方法をお伝えしてきました。

続いてはうさぎのうっ滞にまつわるさまざまな疑問にお答えしていきたいと思います。

うさぎのうっ滞の治療費は?

以下はうさぎのうっ滞にかかる主な治療費です。

診察料 500~2,000円程度
血液検査 5,000円~7,000円程度
レントゲン検査 3,000円~5,000程度
皮下点滴 1,500円~3,000円程度
注射 1,500円~3,000円程度
強制給餌 800円~1,000円程度

治療は1日だけでは終わらず、食欲が出てくるまで基本的には毎日通院する必要があります。

検査は基本的に初回のみで、2回目以降は診察料と皮下点滴、注射、強制給餌の費用がほぼ毎回かかります。

また、入院や静脈点滴、手術が必要な場合はさらに費用がかかり、トータルで10万円以上かかることもあります。

うさぎのうっ滞は自然に治る?

うっ滞の原因や程度などによっては自然に治ることもありますが、うさぎのうっ滞は自然に治る可能性は低いと思っておくと良いでしょう。

治るまでどれくらいかかる?

うさぎのうっ滞が治るまでの期間については、原因や全身状態などによって異なります。

軽度の場合であれば3~5日程度で回復することが多いのですが、なかには1か月ほどかかることもあります。

治らないことはある?

うさぎはもともとデリケートな動物です。

そのため、うっ滞の治療が遅れてしまった場合やすでに症状が重い場合などは、治療を行っても治らないことがあります。

うさぎのうっ滞の死亡率は?

うっ滞の死亡率はうさぎの年齢や原因などによってさまざまですが、

  • 24時間何も食べていない
  • うんちが全く出ていない
  • 元気がなくぐったりしている
  • 低体温症に陥っている

などの場合は命を落としてしまう可能性が高くなります。

そのため、日頃から食欲やうんちの状態をしっかり観察して、いつもと様子がおかしいと感じたらすぐに動物病院を受診することが大切です。

うさぎのうっ滞にバナナは危険?

バナナは糖質が多く含まれているため、与え過ぎはうっ滞の原因になります。

しかし、バナナはとても甘味があってうさぎにとって嗜好性が高いため、うっ滞で食欲が落ちているときでも食べてくれる可能性があります。

繰り返しになりますが、うっ滞を起こしているときは、とにかく消化管を動かすことが大切です。

そのため、食欲が落ちているときに与える分には特に問題はありません。

ただし、食欲が戻ったら与え過ぎないように気をつけましょう。

キャベツもNGって本当?

キャベツもうさぎが好む食べ物です。

しかし水分量が多いため、与えすぎてしまうとそれだけでお腹がいっぱいになってしまい、主食を食べる量が減ってしまいます。

すると結果的に繊維質の摂取量が減り、うっ滞を起こしてしまいます。

そのため、普段からたくさん与えるのはあまりよくありませんが、バナナと同様、食欲が落ちているときに与える分には特に問題はありません。

まとめ

いかがでしたか?

うさぎのうっ滞は治療が遅れると命にかかわることもある怖い病気です。

しかし、うさぎは声に出して体調不良を訴えることができません。

そのため、日頃からうさぎの様子をしっかり観察することが大切です。

食欲やうんちの状態がいつもと違うと感じた場合は、自宅で応急処置をしつつ、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。

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