犬の避妊!メリットとデメリットは何がある?
犬の避妊手術は、今となっては認知度も
上がり避妊手術を考える飼い主も多く
なりました。
獣医師からすると頻度の多い手術なので、
心配し過ぎることはないですね。
しかし、避妊手術を受けさせる際には
飼い主がメリットやデメリットを
ちゃんと知っておく必要がありますよ!
それらをよく理解した上で
避妊手術をするかどうか決めましょう。
大切なワンちゃんの身体に傷をつける
訳ですから、手術をするということは、
必ずリスクがあるものですよ!
後悔しないよう、安易な考えで
避妊手術は決めることではありません。
そして、避妊手術には後遺症のリスクも
あるというのをご存知でしたか?
今回は避妊手術のメリットやデメリット
についてお話ししていきます!
この記事に書いてること♪
避妊手術で後遺症はある?デメリットを紹介!
それでは、まず避妊手術のデメリットに
ついていくつかご紹介していきます!
手術そのものにおけるリスクがある
どんな手術にも、もちろんリスクを伴います。
一番不安に思うのは全身麻酔による危険性
です。
麻酔のアレルギー反応が出るなどの、
不測の事態が起きる可能性も
あるということです。
しかし、麻酔や手術に耐えられるかなどの
術前の検査もありますし、
獣医師も信頼できるようであれば
あまり心配し過ぎることはありませんよ。
健康なワンちゃんの避妊手術では
成功するのが当たり前のようなもの。
ただし、リスクもあるということを忘れずに。
こちらに避妊手術の費用相場も
気になりますよね。
こちらの記事にまとめていますので
参考にチェックしてくださいね。
肥満になりやすい
これは最もよく知られている
デメリットではないでしょうか。
卵巣や子宮を取り除くことによって、
基礎代謝が減ってしまうのですが、
それにも関わらず、食欲は増す傾向に
あります。
原因は今までと変わらない食事を
与えていることで肥満に繋がってしまう
んですね。
なので、飼い主の方で食事を低カロリー
のものに変えたり、積極的に運動をさせる
などで対処していけば、この問題は回避
できるかもしれませんよ。
ただ、どんな体型になったらダイエットが
必要なのかこちらの目安を参考にして
くださいね。
頻尿になることも
子宮は膀胱の側にあるので、
子宮を取り出すときに膀胱を傷つけて、
炎症を起こすこともあるらしいです。
大体10日程で落ち着くようですよ。
他にも、
- ホルモン異常によるトラブル
- 術後の不安やイライラによる性格の変化
- 繁殖ができなくなる
などが挙げられています。
もちろん子犬を産ませることは
できなくなりますし、
欲しいなと思っても後戻りは
出来ませんからね。
このように、デメリットについても
よく理解した上で避妊手術をするかどうか
決めましょう!
様々なリスクの増大
避妊手術による後遺症について調べてみると、
こんなにもいろんなリスクがあるなんて正直
驚いてしまいした・・・。
ここからは少し医学的な話しに
なってしまうのですが、
あくまで、そうゆうリスクもあるのかと
参考として読んで頂ければと思います!
稀に尿失禁になることも
避妊手術をしてから、何年か後に
ホルモンバランスの変化による影響で
尿失禁を起こすワンちゃんがいます。
発症率はごく稀なようですが、
この場合ホルモン剤投与の治療を
することで改善されることもあるようです。
尿失禁を起こすワンちゃんの中でも
避妊手術をした子が割合として多いことから、
このように考えられています。
また、20㎏を越えるワンちゃんの方が
発症する確立が高いそうです。
骨肉腫になるリスク
避妊手術をしたワンちゃんは
手術をしていないワンちゃんと比べると
骨肉腫を抱えるリスクが2倍に増える
ことが分かっています。
研究の結果によると、
1歳未満で手術を受けた子はより骨肉腫の
リスクが増大するそうです。
性ホルモンは骨の構造の形成などに
関与していること。
性ホルモンの影響を受ける期間と
骨肉腫になるリスクとの間にも関係が
あるとされているようですね。
骨肉腫においても、中型犬~大型犬に
なるほど犬種として骨肉腫になりやすい
リスクがあると言われています。
血管肉腫になるリスク
避妊手術をしているワンちゃんの方が
脾臓・心臓血管肉腫になるリスクが
高まるとも言われています。
特に、心臓血管肉腫はなんと5倍も
リスクが増大するみたいですね!
性ホルモンは血管肉腫に対して
防御効果があるため、
避妊手術をするときは
血管肉腫のリスクが高まることを
理解した上で検討した方が良さそうです。
犬種としては、
- ジャーマン
- シェパード
- ゴールデン・レトリーバー
- フレンチブルドッグ
などがなりやすいと言われています。
甲状腺機能低下症になるリスク
甲状腺機能低下症になるリスクは
手術をしてないワンちゃんと比べると
3倍ほど増加するらしいです。
これには因果関係があるとされている
のですが、避妊手術と甲状腺機能低下症が、
性ホルモンの分泌に影響を与え免疫システム
に関与しているんだとか。
甲状腺機能低下症では肥満、無気力、脱毛
などが症状として挙げられています。
ワクチンの副作用のリスク
避妊手術をしたワンちゃんと比べると
手術をしていないワンちゃんよりも
30%以上多く副作用がみられたと
されています。
犬のもつ性ホルモンはワクチンに対して
免疫的な役割を果たしていることから
因果関係があるとされています。
全身麻酔により死亡のリスク
犬の避妊手術は全身麻酔で行うため
人間と同じように、高齢になるほど
麻酔による危険性は高くなります。
全身麻酔は心肺機能や呼吸器に疾患
がある場合、呼吸困難に陥る可能性
があります。
また、麻酔は肝臓で解毒し、腎臓で
排出されるため、肝臓や腎臓に問題が
ある場合は大きな負担がかかって
しまいますので要注意となります。
高齢だけではなく、肥満である場合
も麻酔の副作用が強く出てしまう
可能性が高いと言われています。
最悪の場合は麻酔から覚めず、
そのまま死亡してしまうリスク
が高まることを知っておきましょう。
事前に検査をすることはもちろん
ですが、手術前に獣医師と相談し
特にリスクについてはしっかりと
確認しておきましょう。
ここまで読んでいかがでしたか?
少し難しいお話になりましたが、
簡単にまとめると、
- 性ホルモンによる影響を受けて
発症する病気のリスク - 全身麻酔により死亡するリスク
があることをしっかり理解しておくという
ことが大切ですね。
避妊手術により性ホルモンの分泌が減る
ことで、今までの身体のメカニズムが
変わるのですから、身体に変化が表れる
ことは当然と言えば当然ですよね。
また、全身麻酔がどのような影響を
与えるのかも確実に判断することは
不可能と言えます。
しかし、病気を発症する確率は低く
死亡することはごくまれであり、人間でも
同じことが言えますのであまり心配する
必要はないと思います。
このような様々なリスクがあることを
よく考慮して、避妊手術をするのか
しないのかを考えましょう!
犬の避妊手術をするメリットは?
なぜ、避妊手術がこんなにも
必要だと言われているのでしょう。
ここからは避妊手術のメリットに
ついてお話しします!
望まれない妊娠を防ぐことができる
そもそも避妊手術が広まった背景として、
不幸なワンちゃんを増やさないため
というのが本来の目的でした。
昔の日本では放し飼いが多く、
思わぬ妊娠・出産に手が追えなくなった
飼い主が子犬を捨てることもありました。
このような環境の中、
不幸なワンちゃんを増やさないために
避妊手術は広まったようです。
今ではあまり考えられないことですが、
飼い主がワンちゃんの管理を徹底していた
としても思わぬハプニングは十分に起こり
得ます。
発情期の雌の匂いを嗅ぎ付けた雄は
柵だって飛び越えて脱走しますよ。
そして予定外の出産・・・
産まれた子犬のために、
飼い主が幸せな方向へと導いてくれるのなら
何ら問題はありません。
でも現実問題、今でも年間約10万頭もの
犬が殺処分されているのです。
そしてほとんどの割合で飼い主の
持ち込みだと言われています。
中にはこういった理由で持ち込む人も
いるかもしれませんし、
捨てる人もいるかもしれません。
この現実を他人事と思わず
避妊手術をしていないということは
そのようなことが起きる可能性も
あるということを想定しておいて
くださいね。
犬の避妊は何歳までに行うと良いの?
と不安な方はこちらの記事も参考に
してくださいね。
この記事では避妊を行う適正時期や、
何歳まで手術が可能なのかなどが
詳しく紹介されています。
雌犬特有のかかりやすい病気の予防
避妊手術には2通りの方法があり、
卵巣のみの摘出手術と
そして、卵巣と子宮の両方を摘出手術
とあります。
今では卵巣と子宮の両方を摘出する方を
主流としている獣医師がほとんどのようです。
そうすることで、卵巣と子宮のどちらの
病気も患うことはなくなります。
主に予防できる病気は
- 乳腺腫瘍
※初回発情期を迎える前に手術をするのが有効的
- 子宮蓄膿症
- 卵巣腫瘍
などになります。
これらは、死に至る可能性も高い病気なので、
このような病気の発症率を下げるというのは
とても重要なことだと思います。
歳をとってから、
病気のための手術をするとなると
更にリスクが高まります。
そう考えたら、早めにできる予防は
しておいた方が良いのかもしれませんね。
発情によるストレスの軽減
発情期を迎えると、雌犬にとっては
欲求不満によるストレスだけでなく、
疑妊娠を起こしたりすることもあり
身体的にも負担なのです。
そして、ストレスが原因で気が立っていたり、
落ち着きのない行動を見せたりと
少し接するのが難しくなることもあるかも
しれません。
それから、散歩に出るときには
周りに気を遣う必要もあります。
今こそ繁殖のチャンス!と思えば、
雌犬でって本能的に雄犬を探しに出掛ける
こともあるでしょう。
やはり、身体にストレスが加われば
寿命にも影響します。
ワンちゃんは生きている限り
発情期は回ってくるんだとか。
そのようなストレスを取り除くには
避妊手術しかありませんよね。
避妊手術のタイミングもヒート前だと
安全なのか調べているので参考にして
くださいね。
犬の避妊手術を受ける割合とは?
では実際に犬の避妊手術を受ける割合は
どのくらいなのでしょうか?
大手ペット保険会社アニコム損保の
調査では、犬の場合で6~7割程度
避妊手術を行っているようです。
昨今のペットブームからも避妊の必要性
の認識度も高まっていると言えます。
ブリーダーや多頭飼育に問題のない
方以外は全て、今回のデメリットや
メリットをよく考えた上で、
愛犬にとって最良の選択をしてあげたい
ものですね。
まとめ
避妊手術のメリットやデメリット、
どちらを考えても利点があるように
思えますね。
避妊手術をすることによって起こる
病気のリスクの増大。
そして避妊手術をしなかった場合に
発症しやすくなるかもしれない病気。
私個人の意見としては
避妊手術をすることによって、
寿命を伸ばすことに繋がっている部分は
あるのかなと思っています。
それは、病気の予防が出来ていたり、
ストレスの軽減だったり・・・。
どちらにしても病気の発症は
確率の問題なのですが・・・。
メリットやデメリットを
知っていただいたところで、
またじっくりと考えてみてくださいね。
こちらに避妊手術後に
愛犬の体力が落ちますので
気をつけたいことをまとめています。
栄養をしっかりと吸収できるような
ドックフードを選んであげてくださいね。
オススメのドックフードを参考に
検討してみてはいかがでしょうか。
最終的に決めることができるのは
飼い主さんだけです!
後悔しない選択が出来るといいですね!
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