犬がヘルニアになった！ステロイド治療は本当に必要？

『愛犬に、こんな症状ありませんか？』

足を引きずる、腰をフリフリして歩く、
急に抱っこを嫌がるようになる、
下半身をつねっても痛がらない…。

もしも、このような症状が現れたら
ヘルニアを疑いましょう。

ヘルニアはラテン語で「飛び出す」という
意味で、本来あるべき場所から臓器や
骨がずれて飛び出してしまった状態を
言います。

ヘルニアの中でも多いのは
”椎間板ヘルニア”という病気です。
ダックスフンドのような胴長短足の
犬種に多いと言われる病気ですね。

重症化すると一生歩けない状態に
なることもあるので、愛犬の異変に
気付いたらすぐに動物病院で治療を
受けましょう！

ただ、治療に対して不安もあるかと
思います。

そこで今回は、病院に行く前に
基礎知識として知っておきたいヘルニアの
治療方法やステロイドの副作用について
ご紹介したいと思います。

 

 

犬のヘルニア！治療方法にはどんな種類がある？

 

ヘルニアの治療方法には、3つあります。
1つ目は、手術による治療方法です。

2つ目は、ステロイドなどの薬を
服用する治療方法です。

そして3つ目は、鍼やサプリなどの
民間療法によるものです。

では、椎間板ヘルニアを例に
1つずつご紹介していきますね。

手術で治す方法

手術による治療は、主に自力での歩行が
できなかったり、麻痺症状が出ている場合に
手術を勧められることが多いです。

手術を行う前には、椎間板の損傷箇所を
正確に調べるために、脊髄造影やCT、
MRIなどで検査をします。ちなみに、
レントゲンでは椎間板は映りません。

手術は、全身麻酔によって行われます。
飛び出てしまった椎間板を取り除くための
手術です。

検査による精神的な負担や全身麻酔による
身体への負担があります。

また、後遺症が残ったり、
合併症を引き起こすことで
手術後に死亡するケースもあります。

 

 

こちらの記事に、手術のリスクを
より詳しくまとめています。

⇒犬のヘルニア手術のリスクは？死亡や後遺症が残る可能性は？

ぜひ、参考にしてくださいね。

 

薬を服用する方法

薬の服用による治療は、非ステロイド系
消炎鎮痛剤やステロイドなどの薬を
使用します。

薬の服用と同時に、ケージレストによる
安静が必須です。

 

 

ケージレストは、トイレなどに
出すとき以外は、ケージの中に入れて、
犬が動き回らないようにするのが
目的です。

ケージレストを守れなければ、
犬は一生歩けなくなってしまう場合も
あるようです。

薬で痛みを抑えた後は、温浴などの
温熱療法が行われます。温熱療法では、
血行促進効果があります。

薬の服用による治療は、手術による
治療よりも再発率が高く、3頭に1頭は
再発していると言われています。

また、薬による副作用が出る場合も
あるようです。

 

薬の飲ませ方を知りたいならコレ！

「”犬の薬の上手な飲ませ方！粉薬や液体など種類別に紹介！”へ移動する」

 

 

 

鍼やサプリなどの民間療法での予防や改善

鍼治療ってヘルニアが改善されるの？

最近では、ヘルニアの治療として、
鍼治療が効果があると言われています。

鍼治療は、ツボをハリで刺激することで
血行を回復させる効果があり、
筋肉の緊張を解いて、ヘルニアによって
圧迫された血管を広げます。

犬によって個体差はありますが、
鍼治療によって下半身麻痺があった犬が
歩けるようになるまでに回復した
ケースもあります。

ここで1つ動画をご紹介します。
この動画では、椎間板ヘルニアの鍼治療や
治療によって改善していく様子が
見られます。

改善して歩きまわるワンちゃんに
少し感動してしまいました（*^_^*）

 

 

 

鍼治療の良い点は、手術による後遺症の
リスクや薬の副作用などの心配が
いらない点ですね。

サプリはヘルニアの予防効果がある？

犬のヘルニアの予防、改善効果として
期待されるのは、サプリです。

愛犬の食事に混ぜて与えるだけで
予防や改善が出来るなら、これほど
簡単なものはありません。

サプリの成分には、関節に良いと言われる
グルコサミンやコンドロイチン、ビタミン、
骨の形成に必要なカルシウムなどが
含まれています。

最近では、老化予防や関節炎の痛みを
緩和させる効果があると期待されている
緑イ貝が含まれるサプリもあります。

 

愛犬の老化が気になるならコレ！

「”犬の白内障の予防はどうする？目薬やサプリは効果ある？”へ移動する」

「”犬の老化が分かる症状TOP3とは？”へ移動する」

代表的な治療薬のステロイドってどんな薬？服用すると治るの？

 

 

 

椎間板ヘルニアの薬の服用による治療では、
治療効果がある反面で薬の副作用も
あることを理解しておかなければ
なりません。

では、治療で使用されるステロイドの効能や
副作用についてお話していきますね。

 

 

ステロイドの効能と副作用の危険性

 

ステロイドには、炎症を抑えることと
神経の麻痺を改善させる効能があります。

椎間板ヘルニアの治療には、飛び出した
椎間板によって圧迫された脊髄や神経の
炎症を改善させ、痛みを和らげてくれます。

ただ、ステロイドを長期に渡って服用すると
血の巡りが悪くなったり、自然治癒力を
妨げて免疫力が低下するなどの
副作用があります。

また、多飲多食や肝機能の低下も
見られることがあります。

このように、ステロイドには様々な副作用が
あるため、基本的にステロイドによる治療は、
1週間という短期間に限定して行われます。

ステロイドの服用による治療の場合は、
よく獣医さんの説明を聞いた上で
服用するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか？
ヘルニアは、『放っておくと一生歩けなく
なってしまう怖い病気』です。

痛みや麻痺を伴う病気なので、
愛犬の異変に気付いたら、すぐに動物病院で
診察を受けましょう。

また、治療方法は愛犬の症状や体調を
考慮して、獣医さんと相談の上、
決めるようにしましょう！