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犬が誤飲した!プラスチックだった場合の症状や対処法とは?

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この記事は約 13 分で読めます。

    家の中や散歩中など、
    飼い主がちょっと目を離した隙に
    起きてしまうわんちゃんの誤飲事故。

    実は飼い犬の誤飲事故ってとても多い
    ということをご存知でしょうか

    誤飲といっても
    食べものばかりじゃありません。

    プラスチック、金属、ビニールなどなど…。

    もし愛犬が誤飲してしまった場合、
    あなたは落ち着いて対処することができますか?

    実は私は動物看護師をしていましたが、
    自分自身が飼っていた愛犬も誤飲事故を
    起こしてしまったことがあります。。

    対処法を知っていたので良かったものの、
    さすがにその瞬間はとても焦りました。

    同じことで悩む飼い主さんのためにも、
    今回は犬が誤飲してしまった時の症状や対処法
    について詳しく
    ご紹介
    したいと思います。

    異物の誤飲はわんちゃんにとって
    非常に危険なことです。

    愛犬が誤飲をしてしまった場合はもちろん、
    いざという時のためにもしっかりと確認して
    おいてくださいね。


    犬がプラスチックを誤飲した場合の症状は?

    「愛犬が誤飲してしまった!
    そんな時はつい動揺してしまいますが、
    まずは落ち着いて
    犬の様子を良く観察
    してください。

    わんちゃんが異物を口に入れた瞬間に
    大声を出したり焦ってしまうと、

    わんちゃんも驚いて焦るため、異物を
    丸呑みする原因となってしまいますよ。

    そして既に誤飲してしまっていた場合も、
    その後のわんちゃんの症状によって、
    しなければいけない対応も変わってきます。

    わんちゃんが消化できない異物を誤飲
    してしまったとき、よく現れる症状は、

    • 嘔吐
    • 食欲低下
    • 下痢
    • 吐血・血便

    などです。

    誤飲に気がついたらまずは焦らずに落ち着いて、
    どのような症状があるのか、わんちゃんを
    しっかりと観察するようにしてください。

    1.嘔吐する場合

    わんちゃん誤飲した時に、
    よく見られる症状が嘔吐です。

    わんちゃんがプラスチックなどの異物を
    飲み込むと、体は異物を外に出そうと
    して嘔吐が見られるようになります。

    万が一食道で詰まってしっている場合には、
    吐きたそうにしたり嗚咽のような症状が
    起こることがあります。

    食道につまらずに無事に胃まで
    たどり着いたとしても、異物は胃の粘膜
    を傷つけて、胃を荒らしてしまいます。

    胃の出口は意外と狭いので、
    そこでつまってしまうこともあります。

    胃が荒れたり胃の出口でつまったり
    すると、嘔吐が引き起こされます。

    食道・胃をうまく通り抜けたとしても、
    その先には腸が待っています。

    腸は非常にデリケートな組織なので、
    ものがつまったまま放置すると、その箇所
    から壊死
    を起こしてしまうこともあります。

    また腸が捻じれたり、まったく動かなく
    なったりするかもしれません。

    こうなると、犬は何も食べられなくなり、
    頻繁に嘔吐を繰り返すばかりではなく、
    生死に関わる問題になってきます。

    嘔吐が見られて異物が出ればいいですが、
    残りの異物が残ってしまっている可能性も
    あります。

    どのような場合も嘔吐の症状がある場合は
    すぐに動物病院に連れて行きましょう。

    2.血便をする場合

    またプラスチックを誤飲した場合、
    胃や腸の粘膜を傷つけ炎症が起こり
    血便をすることがあるかもしれません。

    嘔吐に血が混ざることもありますが、
    腸で出血していると血便となります。

    血便のタイミングは誤飲してから
    半日か3日くらいに出やすいです。

    胃腸に傷をつけているということなので、
    すぐに動物病院に連れて行きましょう。


    犬がプラスチックを誤飲した!どんな対処法なの?

    落ち着いて犬の様子をみるとお話しましたが、
    わんちゃんが消化しない何かを誤飲した時は、
    基本的にはすぐにかかりつけの動物病院に
    連絡をし、病院に連れていきましょう。

    上記でよく現れる症状をご紹介しましたが、
    実際わんちゃんの誤飲はすぐに症状が出ない
    こともあり、犬自身もケロッとしてて元気も
    あるなんてこともよくあることです。

    しかしそれが数時間後、数年後になって、
    体調を崩す原因となってしまう恐れがあります。

    特にプラスチックを誤飲したと分かっている
    場合は、すぐにかかりつけの動物病院に連絡
    をし、獣医師の指示を仰ぎましょう。

    診療時間外だとしても、場合によっては救急
    で見なくてはいけないほど緊急を要します。

    プラスチックを飲み込んだ場合に危険なのは、
    食道、胃や腸の閉鎖や破片が刺さることです。

    しばらく様子を見ていては、後で取り返しの
    つかないことになってしまう可能性もあります。

    そして病院に連れていくときは、
    可能であれば飲み込んだものと同じものを
    持参するといいでしょう。

    病院での対処法は?

    わんちゃんが誤飲したとき、病院では
    どのような対処法をするのでしょうか?

    病院での対処法は、
    誤飲したものによっても異なりますが、

    基本的にはまず、わんちゃんが本当に
    誤食してしまったのかどうかを確認します。

    なかには飼い主さんが誤食してしまった場面
    を目撃していない場合もあり、勘違いである
    こともあります。

    わんちゃんが異物を確実に口にしてしまったか
    どうかを調べるために、基本的にはまず
    レントゲン検査などを行います。

    またレントゲン検査と並行し、
    誤食した物によって何を食べてしまったか
    判断できない場合等は、血液検査を行い、
    体への影響を判断します。

    そして対処法については誤食してしまった
    物の性質や状態、誤食してしまってからの
    経過時間によって処置の方法が異なります。

    誤食からの経過時間が短く鋭利な形状では
    ない物に関しては、催吐処置が基本です。

    ※催吐処置…医学的に嘔吐を誘発すること

    わんちゃんがこの処置で数分後に異物を
    吐き出し、体内に異物が残っていないのを
    確認できたら、処置は終了になります。

    わんちゃんにとっても負担が一番少なく、
    麻酔もかける必要がないため、
    よく行われる対処方法です。

    しかし誤飲したものが大きい場合、気管が
    ふさがって呼吸困難になることもあるので、

    吐き出させるのが難しい場合は
    応急処置として丸棒などで奥の方へ押し込み
    軌道を確保する必要があります。

    またもし誤飲してからの経過時間が長く、
    毒性があるものや、鋭利な形状のもの
    などの場合は、催吐処置は危険です。

    この場合催吐処置ではなく静脈点滴により、
    毒物の排泄を促す処置や、

    内視鏡を用いた処置や、外科的開腹手術
    などの処置が行われることになるでしょう。

    また、なかには誤飲したことに気が付かず、
    数日放置してしまっていたというケースも
    実はよくあるんです。

    気が付かないまま何年も胃の中に異物が
    あるということもあり、

    この場合それが原因で慢性的な胃炎になって
    しまっていたり、胃を通過して腸で腸閉塞を
    起こして、慢性的な嘔吐を繰り返すことが
    あります。

    この場合、健康診断やほかの病気の受診時に
    レントゲン等で気が付くことが多く、

    この場合も開腹手術で誤飲したものを
    すぐに取り除く必要があります。


    犬が誤飲したら開腹手術の費用はどれくらい?

    上記でお話したように
    わんちゃんが誤飲してしまったとき、状況に
    よっては開腹手術が必要な場合があります。

    特に糸状の物、先のとがったもの、
    内視鏡で取り出せない大きさの物
    などは、

    吐かせることによって却って食道に詰まったり、
    内蔵に傷を付ける可能性があり危険です。

    このような場合は開腹手術をして、
    誤飲したものを取り除かなければいけません。

    このような大きな手術になってしまった場合、
    やはり気になるのはお金のことですよね。

    もちろんわんちゃんの命のためには
    適切な処置とはわかっていても、

    ただでさ動物病院を受診しただけでも
    それなりの費用がかかるのに、手術と
    なったら高額な金額になってしまいそう…
    なんて少し心配になりませんか?

    では誤飲した時の開腹手術の費用って
    どのくらいかかるのでしょうか?

    開腹手術の費用については、一律で
    値段が決まっているわけではありません。

    動物病院の診察代や手術料金は病院によって
    違いがあり、さらに誤飲したものによっても
    手術内容が変わってくるので一概には言えません。

    しかし実際にはそれに伴う検査や入院費込み
    15万円程で済むケースから、20万円以上
    かかった
    というケースも多くあるようですよ。

    ここでちょっと体験談なのですが、
    私自身も愛犬が竹串の誤飲を起こし、
    動物病院で処置をしてもらった事があります。

    先が尖っていて刺さる心配がありましたが、
    幸いすぐに連れて行き処置をしてもらうこと
    ができたため、内視鏡による処置で取り除く
    ことができました。

    しかし内視鏡を用いての検査と処置自体も、
    もちろん全身麻酔下で行います。

    事前に身体検査、血液検査、レントゲン検査
    等を行い動物の状態を把握してから実施する
    ため、費用もそれなりにかかります。

    私の場合、時間外診療だったことや、
    時間も遅く様子見で1泊入院したために、
    最終的な費用は20万以上かかりました

    犬への負担は開腹手術よりも少ないですが、
    費用的には大きく差はないかなと思います。

    ちょっとした隙の誤飲事故が
    これだけの高額な出費になってしまうと…
    正直痛いですよね。

    最近ではわんちゃんの保険がありますので、
    誤飲に伴う治療にも対応してくれる保険を
    初めから選んでおくのもおすすめですよ。

    犬が誤飲した!プラスチックはレントゲンに写らない?

    病院では基本的にレントゲン検査をする
    とお話しましたが、実は誤飲したものに
    よっては、レントゲン検査では写らない
    ことがあります。

    プラスチック製のものや布、ビニールなど
    は特に写りにくいです。

    写りが悪ければ、
    合わせて内視鏡検査での確認になります。

    しかしプラスチックでも、
    場合によっては映ることもありますので、
    確認のためレントゲン検査は行うことも
    多いです。

    自宅での対処法は?

    ではわんちゃんが異物を誤飲してしまった時、
    自宅でできる対処法はあるのでしょうか?

    自宅でできる応急処置については、
    一概にこれがいい!とお伝えすることは
    できません。

    そのため異物の誤飲にすぐ気がついた時は、
    焦らずわんちゃんの症状を見ながら、

    動物病院に連絡をするというのが最も良い
    対処法になります。

    応急処置については食べてしまったものに
    よって異なりますので、やはりかかりつけの
    獣医師の指示を仰いだほうが安全でしょう。

    ここで重要なのが、“無理やり吐かせる”
    ことだけは絶対にしてはいけませんよ。

    場合によっては無理に吐かせる処置が、
    余計危険な状態に繋がる可能性があります。

    焦ってしまう気持ちは分かりますが、
    その場で勝手に対応しようとせず、
    まずは獣医師に相談し指示を仰ぎましょう。


    プラスチックの破片を誤飲したら吐かせるのは危険?

    特にプラスチックを誤飲したことが
    分かっている場合は、
    無理に吐かせるのは危険ですよ。

    プラスチック以外にも
    漂白剤、灯油やとがった形状の物は、
    吐き出すことで食道を傷めることがある
    ので、無理に吐かせてはいけません。

    異物の大きさにもよりますが、病院でも
    催吐処置ではなく、内視鏡による摘出や
    回復手術となることが多いです。

    液体だった場合は、胃洗浄や静脈点滴により、
    毒物の排泄を促す処置が施されるでしょう。

    他にもあるある!こんなものを誤飲したらどうする?

    ここまでは主にプラスチックを誤飲
    した場合のお話をしてきましたが、

    プラスチックのほかにも、わんちゃんが
    誤飲すると危険なものはたくさんあります。

    ここでは特に、わんちゃんが誤飲するケース
    が多く危険なもの、

    • ビニール
    • 金属

    についてご紹介しますね。

    異物の誤飲はわんちゃんを飼っていれば
    どの家庭にも起こりうることですが、

    特にやんちゃな子犬や拾いぐせのある
    わんちゃんには注意が必要ですよ。

    また小さなお子さんがいるご家庭でも
    わんちゃんの誤飲事故がとても多いため、
    より一層注意が必要です。

    ビニール

    ビニールは、わんちゃんが日常で
    誤飲しやすいもののひとつです。

    ビニール袋で遊んでいたり、袋の中のもの
    が欲しくて無理やり引きちぎったりしている
    うちに、誤飲してしまうことがよくあります。

    愛犬がビニールを目の前で誤飲してしまった
    場合、やはり愛犬の症状を見ながら動物病院に
    連絡をし指示を仰いでください。

    ビニール袋は、ほんの少量で詰まる心配のない
    大きさなら、便と一緒に排出されることも
    あります。

    しかし嘔吐や下痢が続いたり、食欲がない、
    また大量に誤飲したという場合には、早めに
    動物病院を受診しましょう。

    金属

    金属はビニールやプラスチックと違って
    レントゲンに映るので比較的発見しやすい
    のですが、
    中には中毒症状を起こすものも
    あるため注意が必要です。

    絵具やペンキに含まれる鉛、
    体温計に使われている水銀、
    10円玉に使われている銅、鉄でできた釘など、
    普段身の回りにある金属にも注意が必要ですよ。

    何らかの金属類を誤飲してしまった場合も、
    すぐに動物病院に連絡をしましょう。

    食べたものがはっきり分かる場合はそれを
    伝えて、適切な指示を仰ぐのが大切ですよ。

    下記の記事では、愛犬が食べてはいけない
    野菜や果物をまとめてご紹介しています。

    わんちゃんが中毒を起こしたり、
    体に合わない物って、普段の生活
    のなかにすごく身近にあるんですよ。

    わんちゃんの命を守るためにも、
    ぜひ知っておいてくださいね。

    →犬に絶対与えてはダメな野菜とは?

    こちらがわんちゃんに危険な果物編です↓

    →犬の食べ物!禁止なものは?果物編

    誤って与えてしまったり、わんちゃんが誤飲
    して後悔することのないように、しっかりと
    チェックしておいてくださいね。

    まとめ

    いかがでしたか?

    今回は
    犬が誤飲してしまった時の症状や対処法
    について、詳しくご紹介してきました。

    この記事のまとめ♪

    ・わんちゃんが異物を誤飲してしまったときよく見られる症状は、
    [嘔吐・食欲低下・下痢・吐血・血便]

    ・まずは焦らずに落ち着いて、わんちゃんをしっかりと観察する

    ・合わせて動物病院に連絡をし、指示を仰ぐ

    ・病院では状態に合わせて、レントゲン検査・血液検査・内視鏡検査
    などが行われ、異物に合わせて処置が行われる

    ・自宅で吐かせようとしたり、勝手に対処するのは絶対にNG!

    犬の誤飲はすぐに症状が出ないことも
    ありますし、犬自身もケロッとしてて
    元気もあるなんてこともよくあることです。

    しかしそれが数時間後、数年後になって、
    体調を崩す原因になってしまうわけです。

    異物の誤飲はわんちゃんにとって
    非常に危険なことです。

    「たかが誤飲、元気もあるし大丈夫」

    なんて軽く考えずに、何よりもまずは
    誤飲の可能性のあるものは片付けておく。

    日頃から拾い食いのくせがある子には
    拾い食いをやめさせるようにしつけるなど、
    前もって誤飲を予防することがいちばん大事
    ですね。

    そして適切な対処法についても前もって
    しっかり確認しておいて、いざというとき
    落ちついて対処するようにしましょうね。

    こちらの記事では、犬の誤飲でも多い
    人間のガムの危険性についてご紹介
    しています。

    ⇒犬がガムを食べた!キシリトールの誤飲が危険な理由とは?

    散歩中の拾い食いの確率の高いガムですが、
    わんちゃんにはとっても危険なんですよ。

    また下記の記事では、にんにくの危険性
    についてご紹介していますよ。

    →犬がにんにくを食べた!禁止食って本当?どう体に悪いの?

    わんちゃんにとって危険な食べ物、
    しっかり覚えておいてくださいね。


     


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    はじめまして。
    わんちゃんといっしょ編集部です。

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