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犬の血圧の正常値とは?高い場合に気を付けるべきこと【完全版】

 2017/11/04 5.病気
この記事は約 8 分で読めます。

    生物が生きていくためには、身体中に
    血液を流す必要があります。

    健康な状態なら、血液はそのときの状況により
    ちょうど良い速さに勝手に調節されていきます。

    この速さは血液が血管を押す力が強くなると
    速くなり、弱くなると遅くなります。

    この、血管を押す力が血圧

    人間にもなじみのある言葉ですよね。

    低血圧や高血圧で悩んでいる人、
    いるんじゃないですか?

    犬でも、もちろん血圧は重要!

    そして、犬にも血圧に異常が現れる病気が
    色々あるんです。

    そこで、犬の血圧の正常値や高いときの
    注意点などについて紹介します。


    犬の血圧からわかることとは?

    生物の血圧に異常が起こるとき、原因は
    原発性と続発性に分けられます。

    犬猫はほぼ後者が原因。

    そのため、犬猫で高血圧があるということは
    なんらかの原因があるんです。

    原因とは、循環器に影響が出る病気

    心疾患、腎疾患、腫瘍、内分泌疾患
    などなど・・・。

    血圧に症状が出る頃には、病気が中期以上に
    進行していることもあるので心配です。

    犬の血圧の測り方はどうする?

    犬の血圧の測り方は、病院だと
    血圧計を使います。

    非観血法という種類です。

    その中でもよくやるのが、カフを上腕やしっぽに
    巻き付けて行うオシロメトリック法です。

    名前は難しいけど、よく温泉とかに
    置いてあるやつです♪

    病院での血圧測定
    1. 犬を落ち着かせる
    2. 血圧計のカフを太い血管がある部位に巻く
    3. 血圧計で4~5回血圧を測って平均値を算出

    犬が落ち着いていないと正確な血圧が
    測れないので、病院嫌いな子や落ち着きがない子は
    病院だと少し結果が高めに出てしまいます

    そのため、極端な低血圧でないかをおうちで
    調べる方法もあります。

    CRT(毛細血管再充満時間)を調べる方法

    数字では出せませんが、致死的な
    低血圧の有無がチェックできます。

    CRTの確認方法
    1. 犬のはぐきを指の腹で軽く押します
    2. 圧迫したところが白くなる指を離して、
      元の色に戻るまでの時間(秒)を数えましょう
    3. 1秒以内なら正常で、1秒より長いと低血圧

    犬の血圧の正常値はどれくらいなの?

    犬の血圧の正常値は、一般的には

    最高血圧100~160mmHg

    最低血圧60~100mmHg

    平均血圧80~120mmHg

    と言われています。

    ただし病院だと大興奮していることもあるため、
    正常値ギリギリなんて子も沢山います。

    そのため異常に高くないか、低くないかという
    考え方で測定しています。

    犬の血圧が高い場合のリスクとは?

    血圧が高いとき、1番怖いのは心臓への負担

    全身の血圧が一定に保てなくなると、
    心臓は調子が悪くても必死で動いて血液を
    送り出そうとします。

    そのため、心疾患の子は興奮しないように
    するのが大事です。

    血管は同じ太さや細いくらいなのに
    心臓がいつも以上に血液を送り出すので、
    そのうち血管にも負担が溜まっていって
    しまいます。

    大きな血管に関わる手術後などに
    高血圧になると、手術部位からの再出血
    起きることがあるので周術期の管理は
    どの獣医師も細心の注意を払っています。


    犬の血圧が高い場合に気を付けるべきこととは?

    犬の高血圧は原因となる病気が存在することが
    多いですが、肥満など生活習慣に気を付ければ
    改善できるものもあります。

    犬の健康のため大事なのは、第1に食事、
    その次に運動やストレスの除去が来ます。

    病気の治療は病院で、生活習慣はおうちで
    改善していきましょう。

    その1.塩分を控えた食事にする

    塩の化学式、みなさん覚えてますか?

    NaClですね♪

    健康な犬猫のNa摂取による血圧への影響は
    さほど重要視されていないのですが、
    過剰なのはどんな栄養素でも良くないです。

    人間は身体が大きいので多少Naが多くても
    問題ありませんが、人間が美味しいと思う
    味付けは犬猫にとって大量の調味料
    入っています。

    血液が高Naの状態になると、身体は血液量を
    増やしてNa値を基準値内に収めようとします。

    血液量が増えると、血圧が上がります

    そのため心臓にも負担がかかってしまうので、
    病気をしていなくても身体の所々が
    弱っている犬はNaの摂取量に注意しないと
    いけません。

    その2.良質なたんぱく質やミネラル・食物繊維の含まれた食事を与える

    血圧安定には、健康な血管作りから!

    食事は健康維持のためには1番大切です。

    良質なたんぱく質や脂質をとることで血管は
    丈夫になり、食物繊維は腸内環境を整えます。

    ミネラルは身体の構造のほか水分代謝にも
    関係してるので、微量栄養といえど必要です。

    バランスもポイント

    犬は雑食といえども人間よりも肉食寄りなので、
    お米中心のお肉ちょっぴりな食生活だと
    カロリー計算してても肥満になりやすいです。

    5大栄養素全部がバランスよく含まれている
    フードを選びましょう。

    特定の栄養を多めにとりたいときは、
    サプリを活用するのも良いですよ。

    こちらのページもチェックしてみてね↓

    ⇒犬の食物繊維のサプリ!おすすめ5選を徹底比較

    その3.添加物を与えないようにする

    添加物を全部避けるなんて、
    手作りフードでもあげない限り無理。

    なので、粗悪な添加物が入っているフード
    与えないようにしましょう。

    特に着色料が入っているものは人間が
    見て楽しいだけなので、犬には与えないほうが
    良いです。

    実は犬は青と黄で色を見る色盲なので、
    鳥ほど鮮やかに色を区別しません。

    中には大量に取り続けていると、発がん性の
    ある色素もあるので要注意!

    また、亜硝酸ナトリウムなどの発色剤も
    犬にとっては必要ないです。

    酸化防止剤については必要なものでもあるので、
    きちんと基準値内なのか、そのメーカーが公式に
    安全だと言い切っているかを調べましょう。

    国産だからといって、安心はできません

    その4.手作りごはんに変える

    飼い主さんは大変ですが、動物の栄養学の
    勉強をすればこれもアリ!

    間違いなく保存料と添加物は入っていません

    たんぱく質50~60%、野菜25~30%、
    炭水化物10~25%の配合でごはんを
    作っていきます。

    炭水化物はできればお米のほうが
    アレルゲンにもなりにくいです。

    野菜は人間と犬では食べられるものが違うので、
    食べてよいものか調べてから入れましょう。

    犬が食べない方が良い野菜・果物

    ネギ類

    ニンニク

    ニラ

    青いトマト

    ブドウ

    アボカド

    その5.運動やお散歩で血液循環を整える

    肥満になったり筋肉量が少なくなったりすると、
    血液の流れが悪くなります。

    流れが悪いと心臓が頑張って血液を
    流そうとするので、血圧が高くなります。

    そのため、適正体重・体形を保つのは
    とっても大事!

    飼い主さんも一緒にダイエットなんて
    どうでしょうか♪

    ただし太っている子がいきなり激しい
    運動をすると余計に心臓に負担がかかるので、
    徐々に運動量を増やしていきましょう

    ちょっとだけ注意点が。

    心臓病の子は運動で心拍数が上がることで
    負担がかかるので、食事療法だけ
    してくださいね。


    犬の血圧が高い場合におすすめなドッグフードはある?

    ドッグフードを選ぶ時は、良質なたんぱく質、
    脂質が入っているものを選びましょう。

    でも最近は良いフードも多くて、選ぶ時にも
    沢山ありすぎて困っちゃいますよね!

    ひとつ紹介するので、この原材料を参考に
    選ぶのも良いかなと思います。

    犬心(いぬこころ)という名前です。

    ⇒犬心の詳細を公式サイトで確認する

    良質な数種のお肉を使用し、抗酸化作用のある
    脂質が配合されています。

    炭水化物は食物繊維が多い野菜を使っていて、
    糖質の吸収もゆっくりになります。

    療法食と書いてありますが、
    ひとつの病気に特化したものではないので
    普段のお食事にも最適です。

    材料を見てると、確かに美味しそうですよね♪

    まとめ

    血圧は身体に血液を運ぶために重要です。

    高くてもダメだけど、低すぎたらもっとダメ!

    異常な数値は何か病気が隠れていることも
    あるので、怖いですよね。

    血圧を正常に保つ生活習慣は、
    全身の体調を整えるものです。

    もしかしたら、病気によっては
    予防できるかもしれません。

    犬と一緒にごはんや運動に気を付けて、
    飼い主さんも健康になっちゃいましょう♪

    こちらもチェックしてみてね↓

    ⇒犬の高血圧の症状や原因は?食事で気を付ける3つのこと


     


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    比嘉 めぐみ

    動物が好きで好きでたまらず、5年間小動物の動物病院で勤務していました。
    発信した情報が、みなさんとわんちゃんのお役に立てば嬉しいです。
    今興味があるのは行動学と東洋医学で、どちらも動物だとまだ分からないことも多いので、日々勉強していきたいです。

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