愛犬が下痢をしていたら
心配になりますよね。
さらに下痢に加えて嘔吐もある場合は
明らかに体調が悪そうなので、
病気を疑うこともあると思います。
犬の下痢と嘔吐には
特に大きな問題ない場合もありますが、
なかには内臓のトラブルが潜んでいること
もあり、注意が必要な場合もあるんです。
そこで今回は
犬が下痢で嘔吐もする場合に考えられる原因
についてご紹介したいと思います。
後半では
考えられる内臓のトラブルについても
ご紹介していきますね。
しっかりと嘔吐下痢の原因を突き止め、
早めに症状を改善してあげましょうね。
犬の下痢で嘔吐もする原因
実際に犬が下痢をしているとき、
嘔吐を伴うことはよくあります。
元気もあり他に気になる症状が無ければ
特に心配はいりませんが、
なかには何らかの病気の症状として
下痢や嘔吐をしている場合もあります。
どちらにしても嘔吐も下痢も、
何らかのトラブルから起こっている
ものには違いないので、
まずはその原因が何なのか、
しっかりと突き止めてあげましょう。
まずは考えられる原因
- 夏バテ
- ストレス
- 感染症
- 食べ過ぎ
- アレルギー
- 投薬の影響
この6つについて
それぞれ説明していきますね。
1.夏バテ
犬が夏バテを起こしている場合、
酷くなると下痢や嘔吐を起こします。
夏バテの症状は
- 下痢・嘔吐
- 元気が無い
- 息使いが荒い
- 食欲が無い
酷くなると発熱し、
痙攣や意識障害を起こすこともあり
とても怖い症状です。
犬は暑さに弱いため、
人間が気が付かないうちに夏バテや
熱中症を起こすことがあるんですよ。
下痢や嘔吐がある場合には脱水症状も
心配になるので、夏バテが疑われる場合
はすぐに動物病院に連れて行きましょう。
2.ストレス
犬は表情には出しませんが、
とてもストレスに弱い動物です。
そしてストレスを感じると胃腸が乱れ
下痢や嘔吐を起こすことがあります。
犬のストレスの原因はさまざまですが、
- 運動不足
- 愛情不足
- 急なダイエット
- 環境の変化
- 来客
- お出かけ
- 留守番
このようなことで犬は日々、
ストレスを感じているかもしれません。
ストレスは犬の問題行動の原因にもなり、
放っておくとさまざまなトラブルを
引き起こします。
このような場合には一度生活を見直して、
ストレスを極力減らしてあげるように
しましょう。
詳しくはこちらの記事にありますので
ぜひ合わせてご覧下さいね。
病気との見分け方についても
ご紹介していますよ。
3.感染症
細菌感染やウイルス感染など、
何らかの感染症にかかると
下痢と嘔吐を起こすことがあります。
細菌感染の場合は
- 下痢
- 嘔吐
- 血便
- 激しい腹痛
- 元気がない
- 食欲がない
- 脱水症状
などが見られます。
また腹痛があるために、身体を丸めて
痛がる素振りを見せることもあります。
脱水になると命に関わる場合もあるため、
嘔吐がありいつもと様子が違う場合には、
早めに動物病院に連れて行きましょう。
細菌感染を引き起こす可能性のある
細菌は犬にとって身近な菌で、
特に食べ物などを介し口から体内に
侵入するリスクが高いといえます。
- 犬に与える食品には十分火を通したか
- 古いドライフードを与えていないか
- 細菌に汚染された水や食器を使っていないか
- 人間の手洗いも徹底しているか
これらを今一度確認してみて下さい。
また犬のウイルス感染症の場合は、
- 発熱
- 激しい下痢や嘔吐
- 元気がなくなる
- 食欲がなくなる
- 脱水症状
などが見られます。
犬の感染症にはジステンパーウイルス
やコロナウイルス、パルボウイルスなど
さまざまなものがありますが、
どれもとても伝染力が強く
死亡率も高い恐ろしい感染症です。
下痢の状態も明らかに普段とは違うので、
そのような場合にはすぐに動物病院へ
連れて行きましょう。
またこれらのウイルス感染症は
ワクチンで予防することができます。
定期的なワクチン接種を必ず行なう
ようにしましょうね。
感染症が原因の下痢については
詳しくはこちらにまとめてあります。
⇒犬の下痢は感染が原因かも!?早期発見のために症状をチェック!
病気の早期発見のためにも
症状をチェックしてみてくださいね。
4.食べ過ぎ
犬の食べすぎでも、
下痢や嘔吐は起こります。
犬は食べる量を自分でコントロール
できないため、与えれば与えた分だけ
食べてしまいますよね。
しかし犬の胃は吐きやすい構造に
なっているので、たくさん食べると
吐いてしまいまうのです。
また食べすぎは消化不良を起こすので
下痢の原因にもなります。
この場合は下痢も嘔吐物も、
食べたものがそのまま出ている場合が多く
飼い主も気が付くことができるでしょう。
元気で病気はないけれど慢性的に
下痢や嘔吐があるという場合には、
フードの量を見直してみましょう。
5.アレルギー
なんらかのアレルギー反応として
下痢や嘔吐を伴うこともあります。
特に犬の場合の食物アレルギーは、
皮膚の反応だけでなく、
消化器にも反応が出ることがあります。
また食物アレルギーは全ての犬種の
全年齢で発症する可能性がありますが、
特に1歳までの発症が多いのが特徴です。
主な症状としては
- 体を痒がる
- フケが出る
- 目や口や耳の周り、
背中や腹部、肛門が赤くなっている - 足や脇などをしきりに舐めたり、
噛んだりする - 下痢や嘔吐
- 排便が3回以上ある
このような症状がみられ、
1つでも当てはまる場合は
食物アレルギーの可能性があります。
特に目や口の周りの痒みや赤みは、
典型的な食物アレルギーの症状です。
このような
アレルギーが原因の下痢の場合には、
アレルゲンとなっているものを排除
しない限り、症状は改善されません。
症状が見られた場合には
すぐに動物病院を受診しましょう。
病院にてアレルギー検査をすれば
アレルゲンの特定ができます。
6.投薬の影響
犬が何らかの投薬中に嘔吐や下痢
がある場合には、その薬自体が
原因になっているかもしれません。
- 抗生物質
- 化学療法薬
- 非ステロイド性抗炎症薬
- ステロイド
特にこれらは
下痢や嘔吐を起こすことがあります。
この場合
下痢だけなら少し様子を見てみましょう。
他にも朦朧としていたり元気が無い
ようなら動物病院へ相談しましょう。
嘔吐もある場合には心配があるため、
すぐにかかりつけ医に相談するように
しましょう。
犬の下痢と嘔吐は内臓トラブルの場合も!
犬の下痢と嘔吐から考えられる原因
についてご紹介してきました。
その他にも犬に下痢と嘔吐がある場合、
何らかの内臓トラブルの場合もあります。
その場合は
原因となるトラブルの治療をしないと、
下痢も嘔吐も治らずに繰り返され、
病気も悪化してしまうこともあるので
注意が必要ですよ。
主に疑われる病気
- 胃腸炎
- 腎不全
- 腫瘍
これらについて
次に詳しくご紹介しますね。
1.胃腸炎
下痢や嘔吐が続く場合には
胃腸炎の可能性があります。
胃腸炎には「急性胃腸炎」と
「慢性胃腸炎」の2種類があり、
症状が一週間以内で治まるものは
急性胃腸炎、一週間以上続くもの
は慢性胃腸炎といわれています。
症状がわかりやすいのが急性胃腸炎で、
- 嘔吐
- 下痢
- 吐血
- 血便
- 元気がない
- 食欲がない
- 脱水症状
などが見られます。
原因としては誤食や食べすぎ、
また感染症や寄生虫が原因となり
引き起こされることがあります。
また急性胃腸炎は、吐くものがなくても
胃液や粘膜を吐くほど吐き気を伴うため、
脱水症状を伴うこともよくあるのです。
慢性胃腸炎の症状は
- 時々嘔吐
- 時々下痢
- 元気がない
- 食欲がない
- よくゲップが出る
- お腹を触ると嫌がる
- 頻繁に水を飲む
などです。
消化不良や胃腸の悪化、
またストレス、アレルギーが原因に
なっていることが多くあります。
遺伝で慢性胃腸炎の子もいます。
そして
慢性的に症状が繰り返されることから、
胃腸炎に気が付きにくいということも
あります。
しかしどちらにしても
犬の身体にはとても大きな負担です。
繰り返しの下痢や嘔吐症状がある
場合には、病院を受診しましょう。
2.腎不全
腎臓病(腎不全)の場合も、
下痢や嘔吐が起こります。
腎不全とは、
本来老廃物の排出をする腎臓が
何らかの原因で機能が上手く働かなくなり、
役目を果たさなくなってしまう病気です。
腎不全には、中毒などにより急激に
腎機能が低下してしまう急性腎不全と、
時間の経過とともに徐々に腎不全が
進行していく慢性腎不全があります。
急性腎不全の場合は
- 急な下痢や嘔吐
- 食欲や元気が突然なくなる
- 尿の量が急に減少する
- 尿が全くでていなくなる
- よだれが出る
といった急な症状が起こります。
そして急性腎不全になる原因は
- 嘔吐や下痢による脱水
- 心疾患や感染症
- 事故や腎臓の損傷
- 尿路のダメージ
- 結石・腫瘍
などです。
急性腎不全はすぐに治療をしなければ
命を落とす可能性の高い病気です。
愛犬に思い当たる症状がある場合には
すぐに動物病院に連れて行きましょう。
慢性腎不全の場合は
- 尿の回数や量が増える
- 水をたくさん飲む
- 食欲が無くなる
- 徐々に体重が減少する
- 毛づやが悪くなる
- 嘔吐や下痢をする事が増える
さらに進行すると体内の老廃物を
尿として十分に排出できなくなり、
尿毒症という状態に陥ります。
尿毒症に陥ると、さらに頻繁に
嘔吐をするようになります。
そして末期には尿が全く出なくなり、
けいれんや昏睡などが起こる場合も
ある恐ろしい病気です。
また慢性腎不全の原因には
- 老化による腎臓機能の低下
- 偏った食事
- ガンなど他の疾患によるもの
などが挙げられます。
慢性腎臓病は気が付きにくく、
気が付いたときには病気がかなり進行
してしまっていることがほとんどです。
当てはまる症状がある場合には
早急に動物病院へ連れて行きましょう。
また病気を早期発見するためにも、
定期的な健康診断をを行うことが
とても重要ですよ。
3.腫瘍
腫瘍が原因で、下痢や嘔吐を
起こしていることもあります。
腫瘍の場所はさまざまですが、
特に下痢や嘔吐がある場合には
大腸にできることがあります。
この大腸に発生する腫瘍は主に
腺癌、平滑筋腫、平滑筋肉腫、
リンパ腫などです。
症状としては
- 下痢
- 便秘
- 血便
- 便が細くなる
- 痩せていく
などが見られます。
特に
肛門周囲や大腸に腫瘍がある場合には、
赤い鮮血が下痢に付着するのも特徴です。
また胃や小腸などの上部消化管で出血が
起こっている場合には、血液が胃や腸で
消化され黒色便として排泄されます。
場合によっては
嘔吐物に血が混じっていることもあります。
犬の腫瘍は初期には余り症状がないため
早期発見しずらいといわれています。
しかし
下痢や嘔吐症状は気が付きやすいので、
愛犬の状態や便の状態を含め、
しっかりと観察することが大切ですよ。
そして異変に気が付いたらすぐに
動物病院で見てもらうようにしましょう。
犬の下痢や嘔吐には
怖い病気の可能性もあるので、
早急に原因を突き止めてあげましょうね。
犬の嘔吐の見極め方!3種類の「吐く」
犬が下痢で嘔吐もする場合に
考えられる内臓のトラブルについて
詳しくご紹介してきました。
実は犬が「吐く」といっても、
いろいろな「吐く」があります。
その吐き方で疑われる原因や病気も
変わってきますので、愛犬のことを
よく観察しておくようにしましょう。
最後に犬の「吐く」について、
3つに分けてご紹介します。
1.吐き出し・吐き戻し
吐き出しや吐き戻しとは、
胃に達する前の食道に詰まったものを
吐き出すことです。
胃まで達していないため、
大抵は未消化のものがそのまま
排出されている状態になります。
主に食道や喉などのトラブル
によって起こります。
2.嚥下困難
嚥下困難とは
上手く食べ物が飲み込めないために
食べ物を吐き戻してしまうことです。
ですのでもちろん
食べ物はそのまま排出されます。
主に口腔内や咽頭、食道に問題がある
場合に起こります。
3.嘔吐
胃に達して胃液と混ざったものが、
吐き戻されることを嘔吐といいます。
吐いたものは消化され始めているので、
黄色っぽい液が見られます。
また嘔吐をする際には吐き気を伴い
よだれが出ることもあります。
犬も不安そうな様子になるでしょう。
嘔吐は何らかの原因による
胃腸のトラブルによるものです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、犬が下痢で嘔吐もする場合に
考えられる原因についてご紹介しました。
下痢や嘔吐は身近なものが原因に
なっている場合もあれば、
恐ろしい病気が潜んでいる可能性もある
ということが分かりましたね。
また最後には、犬の嘔吐の見極め方
についてもご紹介してきましたが、
それぞれの症状の違いは
お分かりいただけたでしょうか?
愛犬の症状をしっかりと観察し、
異変には早めに気が付いてあげたいですね。
そして下痢や嘔吐が酷い場合や続く場合、
また他にも気になる症状がある場合には、
早急に動物病院で見てもらうように
しましょうね。
こちらに自宅でできる下痢の対処法
についてご紹介した記事があります。
⇒犬の下痢は絶食するべき!?治すために自宅でできる対策5選!
下痢にはさまざまな対処法がありますので、
愛犬に症状に合わせた対処法を行なうこと
が大切ですよ。
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