犬の食糞は特に子犬に見られる
ことの多い行動ですが、
中には成犬になっても食糞が
治らなくて、悩んでいる方も
多いのではないでしょうか?
実際に私が動物病院に勤めて
いたときには、成犬になった
のに全然食糞が治らない!
という飼い主さんの相談を
何度か受けたことがあります。
できるものなら早いうちに
治してあげたいというのが、
飼い主さんの想いだと思います。
そこで今回は、
犬の食糞が成犬になっても
治らない原因とは何か
をご紹介します。
後半では、
成犬の食糞を治す方法も
詳しくご紹介しますね。
成犬の食糞の原因を知り、
愛犬の気持ちを理解しましょう!
1.子犬を守るため
母犬が子犬のウンチを食糞する
場合は、犬に備わる本来の習性
の可能性があります。
子育て中の母犬は、子犬のお尻
をなめて排泄を促したり、
子犬の排泄物の臭いにつられて
敵が近づいてこないように、
子犬のうんちを食べる本能が
備わっているのです。
これは母犬が子供を守ろう
とするごく自然なことで、
時間が経てば自然となくなる
行動です。
あまり過剰に心配する必要は
ないでしょう。
2.好奇心で遊んでいる
犬にとって自分のウンチは、
人間が思うほどに汚いもの
ではありません。
中には自分のウンチをおもちゃ
と同じ感覚で遊んでいて
食糞してしまう犬もいます。
特に若い犬で好奇心旺盛な犬は
このような行動をしやすいでしょう。
ころころ転がったり、
突っつくとバラバラになるウンチ
が面白いみたいです。
この場合は放っておくと、
ウンチで遊ぶことが癖に
なってしまいます。
また
家中ウンチだらけになったり
犬もウンチまみれになったり…
後始末も大変になりますよ。
おもちゃで遊んであげたり、
他に興味を持たせてあげて、
もっと面白いことがあるよ!
と教えてあげましょう。
3.飼い主の気を引きたい
中には飼い主の気を引きたくて
食糞していることもあります。
この場合は、犬が食糞をした際
飼い主が騒いだり怒ることで、
飼い主がかまってくれたと勘違い
しているのです。
このような誤った対処をした事で、
犬は食糞をすれば飼い主の気を引ける
と誤った認識をしてしまうのです。
また食糞を発見した際に驚いて
悲鳴をあげることも、
犬にとっては飼い主が喜んでいる
と勘違いさせることもあるのです。
食糞をしてしまったときは、
犬には絶対にかまわず、
冷静に対処することが大切です。
そしてそれ以外のときに
たっぷりとスキンシップをし、
愛情を注いであげましょう。
老犬でも食糞治らない!犬の認知症が影響しているの?
老犬の食糞には、実は
認知症が影響している場合
があります。
主に7歳くらいから見られる
食糞は、この認知症の可能性
があるかもしれません。
認知症になると、
犬は自分がしていることの
良し悪しの判断が鈍ります。
そのため突発的に目の前の
ウンチを食糞してしまう
ことがあります。
実は我が家の愛犬も、
認知症が原因で食糞をした
事があります。
今までしなかったのに、
高齢になって急にし始めたので
認知症だと気が付きました。
この場合、認知症は病気では
ないので治す事ができません。
ウンチを食べないように
すぐに片つける事が大切です。
本来の犬の食糞はいつまでなの?
実は子犬がする食糞は、
ある程度は仕方がない行動
でもあります。
子犬が持つ好奇心の表れや、
社会性を学ぶため、
また母犬の真似をしている
可能性があるためです。
それは1歳頃までの子犬に
良くみられる行動で、
時間が経てば止めることが多いので
あまり心配する必要はありません。
しかしあまりにも頻繁だったり、
癖になっているようなら、
対処が必要な場合ももあります。
犬の食糞が治らない!ずっと続くと食糞症になってしまうの?
犬の食糞は繰り返されることが多く、
それが癖になってしまっている事を
食糞症といいます。
食糞症は自分のウンチ以外にも、
他の犬のウンチも食べます。
そして日常的に食糞することで、
下痢や嘔吐、口臭や感染症などの
さまざまなトラブルを引き起こす
ことがあります。
特に
成犬になってから食糞し始めたり、
子犬の頃の癖が治らないのは要注意
です。
子犬や母犬による食糞は、
時間が経てば自然となくなる行動
といわれていますが、
成犬になっても治らなかったり、
子犬でも日常的に食糞をしてしまう
場合は、犬にとって食糞が癖に
なっているのかもしれません。
この場合早く対処をしないと、
食糞をし続ける可能性があります。
根本的な原因を改善することで、
大抵の食糞は改善されますが、
食糞が癖になると、
治すのも結構大変です。
愛犬の食糞に気がついたら、
早いうちに原因を突き止めて
対処してあげることが、食糞症
を酷くさせないためには大切
なのです。
成犬の食糞を治す方法はあるの?
愛犬の繰り返される食糞、
どうにかして治したいと
飼い主なら思いますよね。
成犬の食糞は、
どのようにして治すことが
できるのでしょうか?
犬が食糞する主な原因には
- 親の真似や習性
- 餌の消化不良や栄養不足
- 誤ったしつけや環境
- 何らかの病気の症状
が挙げられます。
成犬の食糞を治すには、その原因
を取り除くことが大切になります。
飼い主が犬をしっかり観察し、
原因を突き止めて対処してあげる
ことが食糞を治すためには重要
なのです。
食糞を治す方法としては
- 餌を変える、増やす
- 食糞防止のサプリメントを与える
- 糞の味を変える食べ物を与える
- 糞をすぐに片つける
- 環境を変える
- しつけの仕方を変える
- 愛情不足にならないようにする
- 運動や遊ぶ時間を増やす
- ストレスを与えない
などです。
特に飼い主の誤ったしつけや
ストレスや環境が原因の場合は、
根気強く原因を取り除く必要
があります。
その際に大切なのは、
間違えて排泄してしまったことを
絶対に叱ってはいけない、
ということです。
排泄のしつけで叱ってしまうと、
犬は排泄すること自体が悪いことだ
と思い逆効果になります。
愛犬が食糞したのを目撃したり、
排泄を失敗してしまった場合には、
冷静になり騒がないことが大切です。
そしてすぐに排泄物を片つける
ようにしましょう。
逆に排泄に成功したときや、
食糞をするのをためらった時には、
大げさな程褒めてあげます。
そして愛情をたっぷり注いで、
一緒に遊んであげたり、
散歩に多めに行くことも
食糞の改善に効果があります。
これは若い犬には特に効果があり、
食糞以外にも楽しいことがある!
と教えてあげるのです。
また改善策には特に害になる
ことはないので、
いくつか組み合わせて試すのも
良いでしょう。
しっかりと対処をすれば、
食糞は治すことのできる行動です。
必ず何かしらの原因がありますので、
飼い主がしっかりと愛犬を観察し
効果的な改善方法を見つけて
食糞を治してあげましょう。
しかし先程ご紹介した母犬の
場合や老犬の認知症の場合は、
習性や老化が原因なので、
対処の仕方には気をつけましょう。
また成犬の食糞には病気の場合
もありますので、食糞以外にも
気になる症状がある場合には
動物病院へ行くようにしましょう。
こちらに犬の食糞対策を
まとめた記事があります。
⇒犬の食糞対策!実際に効果があった10個の予防&改善策を紹介
効果的な予防法と改善策をご紹介
していますので、ぜひご覧くださいね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は
犬の食糞が成犬になっても
治らない理由とは何かを
ご紹介してきました。
成犬の食糞には、
さまざまな原因がある
ことが分かりましたね。
そして成犬の食糞の原因を
知ることは、食糞を治す上では
欠かせないことだと言えます。
愛犬の気持ちを理解して、
食糞の原因について考えて
あげるようにしましょう。
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