犬の血尿が治らない!元気なのに症状が続く場合の原因は?
愛犬が血尿をしたのにいつも通りの元気な
様子に困っていませんか?
具合が悪そうなら、すぐに動物病院へ
すっとんで行くのに、食欲もあって
いつもと変わらない…。
一時的なもので様子をみればいいのか、
動物病院へ連れて行けばいいのか
悩んでしまいますよね?
そこで今回は、犬の血尿の原因や
対処法についてご紹介したいと
思います。
一緒に愛犬の血尿の原因を
探ってみましょう!
犬の血尿が治らない!こんな症状の時の原因は?
愛犬の血尿が治らないのなら、病気を
疑うべきです。
では、血尿以外に見られる症状別の原因を
見ていきましょう。
元気だし食事も食べるのに血尿が続く
血尿の原因①尿路結石
尿路結石は、オシッコの通り道である
尿路に結石ができてしまう病気です。
尿路結石になると、結石が傷をつけてしまう
ことで出血し、オシッコと一緒に血尿と
なって出てくるのです。
愛犬がオシッコの体勢をとっているのに、
なかなかオシッコが出てこないのなら、
尿路結石の可能性を疑いましょう。
今は、元気そうでも症状が悪化すると、
腎不全を起こしたり最悪の場合は亡くなって
しまう可能性があります。
特に、尿管が長いオスに多い病気です。
血尿の原因②膀胱腫瘍
膀胱腫瘍は、その名の通りで膀胱に腫瘍が
できてしまう病気です。つまり”がん”です。
膀胱炎や前立腺炎の症状が重症化したり、
高齢犬がかかりやすい病気です。
食欲不振や下痢・嘔吐の症状を繰り返す
血尿の原因③前立腺炎
前立腺炎は、前立腺というオス特有の臓器に
尿道や膀胱から細菌が入り込むことで、
炎症を起こす病気です。
症状は、発熱や嘔吐、便秘、オシッコが
出にくくなる、排泄時の痛みなどが
あります。慢性化すると、ほとんど症状が
見られません。
血尿の原因④玉ねぎなどによる中毒症
犬は、玉ねぎやチョコレート、ニンニクなど
中毒を起こす食材を食べることで、血尿が
出ます。
症状は下痢や嘔吐などがあり、重症化すると
痙攣や昏睡状態になることもあります。
中毒症状の現れ方には個体差があるので、
食べても何ともない犬もいれば、少量を
口にしただけでも重症化する犬もいます。
血尿の血がかたまりで出る場合
血尿の原因⑤膀胱炎
膀胱炎は、膀胱内に細菌が入り込んだり、
結石やストレスなどで引き起こされる
病気です。
膀胱炎になると、頻尿になったり、陰部を
よく舐めるようになったり、排尿時の痛みで
声を出し、落ち着かず歩きまわるなどの
症状があります。
血尿に混じって、血のかたまりが一緒に
出てくることもあります。特に、尿管が狭い
メスに多い病気です。
メスの場合、生理との違いは?
愛犬がメスのワンちゃんなら、生理である
可能性も忘れてはいけませんね。
では、血尿と生理の違いについて
見ていきましょう。
メスの生理とは?
メスには、”ヒート”と呼ばれる生理の時期が
あります。つまり、発情期のことですね。
小型犬では、生後7~10ヶ月頃、
中・大型犬では、生後8~12ヶ月頃に
初めての生理を迎えます。
中には、生後4ヶ月と早かったり、1歳を
過ぎてからと遅い犬もいるようです。
生理は、年に1~2回(3回の犬もいる)の
サイクルでやってきます。
出血は、約2週間程続いて徐々に出血の量も
減っていきます。犬によって個体差が
あるため、出血の量はそれぞれです。
オスの発情期について知りたいなら、
こちらの記事がおすすめです!
「”オス犬の発情期の時期はいつ?飼い主ができる対策とは?”へ移動する」
血尿と生理の違いは?
生理についてざっと見てきましたが、
血尿との違いって何でしょうか?
血尿と生理の違いは、メスの陰部を見て
判断することができます。
メスが生理になると、外陰部が腫れあがる
ように大きくなります。また、外陰部に
出血の後が見られます。
メスの生理中の行動としては、陰部を
気にしたり、頻繁に舐めるようになります。
血尿の場合は、外陰部が腫れあがることは
なく、出血があるというよりはオシッコ
自体に血が混ざっている状態なのです。
愛犬の避妊手術を考えるなら、こちらの
記事がおすすめです!
「”犬の避妊はヒート前が安全ってホント?タイミングを紹介!”へ移動する」
「”犬の避妊!メリットとデメリットは何がある?”へ移動する」
血尿の時の対処法は?どんな治療をするの?
対処法と治療①尿路結石
尿路結石の場合は、動物病院で診察を受け、
自宅では水分を多く摂らせ、トイレを
我慢させないようにしましょう。
治療は、カテーテルで尿道に詰まっている
結石を膀胱に移動させて、溜まった尿を
排出させます。
また、点滴を投与して結石を溶解させる
方法もあります。
ただし、結石が大きい場合は、外科手術に
よって結石を取り除く必要があります。
対処法と治療②膀胱腫瘍
膀胱腫瘍の場合は、治療が必要なので
動物病院で診察を受けてください。
治療法は、化学療法薬を使用した化学療法が
一般的です。
他には、放射線治療で腫瘍の成長を抑える
治療法があります。ただ、線維症や膀胱炎、
排尿困難などの合併症を引き起こす可能性が
あることを理解しておきましょう。
また、外科手術による治療法もありますが、
膀胱の上部にある小さな腫瘍にしか手術を
行えません。
多くの場合は、手術困難な位置に腫瘍が
できているため、手術による治療は
難しいようです。
対処法と治療③前立腺炎
前立腺炎は、細菌感染によって
引き起こされる病気のため、抗生物質の
投与によって治療が行われます。
前立腺が腫れ上がって肥大すると、尿道や
膀胱、直腸などの病気にかかりやすくなる
ため、将来のことを考え、前立腺自体を
取り除く手術を勧める獣医さんもいます。
去勢手術について知りたいなら、こちらの
記事がおすすめです!
「”犬は去勢すると性格はどう変わる?術後の変化を紹介!”へ移動する」
対処法と治療④玉ねぎなどによる中毒
「今まさに愛犬が玉ねぎを食べている!」
場合は、すぐに口から出させるように
しましょう。
すぐに動物病院に連れて行き、催吐処置を
受けて飲み込んだ玉ねぎを吐き出させる
ようにしてください。
中毒症状が出ている場合は、抗酸化剤や
ステロイド剤を投与し、赤血球の破壊を
食い止める治療を行います。
赤血球の破壊を食い止められなければ、
輸血による治療が行われます。この場合、
亡くなる確率がグッと高くなるようです。
輸血のリスクとは?
◆犬の血液型◆
人間の血液は、”A、B、O、AB”の4種類に
分類されますが、犬は13種類以上に分類
されています。
国際基準では、8種類に分類されています。
さらに驚くのは、人間は1人に1つの血液型を
持ちますが、犬の場合は1頭に複数の
血液型が存在しているんです!
人間の血液型 | ABO式、Rh式(+、-) | 1人1つの血液型を持つ |
犬の血液型 | DEA式(+、-の種類がある型もある) | 1頭が複数の血液型を持つ |
犬の場合、血液型が一致しなくても
輸血は可能です。でも、輸血にも様々な
リスクがあります。
不適合な血液を輸血してしまうと、
拒絶反応を起こし12時間以内に亡くなって
しまうこともあります。
◆血液型のリスク◆
- 異なる血液型を混ぜると、
拒絶反応を起こす - 咬傷経験や過去に輸血経験がある
場合は、異なる血液型を輸血すると
拒絶反応を起こす - 血液バンクがほとんどなく、急な
事故や手術では血液の確保が難しい
*一部の獣医師会などで輸血医療の
ネットワークが作られていて会員のみ
利用できるシステムになっている - 適合する血液の輸血でも、発熱や
嘔吐などの副作用が出る場合もある
対処法と治療⑤膀胱炎
膀胱炎の場合は、陰部やペットシーツを
清潔に保つようにしましょう。
また、水分を多く摂取させて、トイレを
我慢させないようにする必要があります。
膀胱炎の治療法は、原因によって治療法が
異なります。
細菌感染が原因なら、抗菌剤を服用し、
結石が原因なら、結石の種類によって
結石を溶解させる療法食で食事療法を
行います。
外科手術によって結石を取り除く方法も
あります。また、膀胱腫瘍が原因の場合は、
抗がん剤による治療が行われます。
まとめ
いかがでしたか?
愛犬の血尿が治らない原因には、様々な
病気の可能性があります。
愛犬が元気だとしても、血尿がいつまでも
続いている場合は、すぐに動物病院に
連れて行き、診察を受けましょう。
そして、日頃から愛犬の体調や行動を
観察して、些細な異変に気づける
飼い主さんでいてくださいね(*^_^*)
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