犬が歯周病で歯が抜ける!対処法や3つの注意点とは?
日本の犬の多くが発症している
と言われている歯周病。
愛犬の歯周病を放っておいたら
歯が抜けたなんてことはありませんか?
ポロっと抜けてしまった歯を見ると、
すぐに病院に連れていくべきなのか、
それとも自宅で何か対処できるのか、
判断に迷ってしまいますよね。
犬が痛そうでなければ、
そのまま様子を見てしまうことも
あるかもしれません。
しかしその状態、絶対にそのまま
放っておいてはいけません。
もし放っておくと、歯周病のさらなる
悪化を招く可能性もあるんですよ。
そこで今回は、
歯周病で犬の歯が抜ける時の
正しい対処法や注意点について、
詳しくご紹介したいと思います。
飼い主さんの判断次第で、その後
の愛犬の健康を守ることができます。
愛犬の歯が抜けてしまって
判断に迷っているという方は、
しっかりとチェックして下さいね。
この記事に書いてること♪
犬の歯周病で歯が抜ける!対処法はあるの?
歯周病とは、歯垢や歯石によって
歯の周りの周辺組織に起こる、
歯肉炎及び歯周炎のことです。
軽度なら歯肉の炎症や口臭がみられ
ますが、その状態を放っておくと、
歯周病菌が歯根膜や歯槽骨といった
歯の周りの組織まで進行していき、
歯周炎となります。
そして歯槽骨が溶かされると、本来は
歯茎に隠れているはずの歯の根元が
露出し、歯が安定せずグラグラと動揺、
歯槽膿漏と言われる状態となります。
そして溶かされることで場合によって
は歯が抜け落ちることもあるのです。
若い犬でも歯周病や歯槽膿漏の危険
はありますが、免疫力の落ちてきている
老犬にはとくにその危険がありますよ。
さらに歯周病の原因となる細菌が、
歯肉の隙間から全身の循環に
入り込むことで、
菌血症を起こしたり、身体全体の
臓器に回り様々な影響を及ぼす
こともあります。
このように
歯周病は口内組織の炎症だけでなく、
様々なトラブルの原因となり愛犬の命
をむしばんで行くこともある、とても怖い
病気なのです。
もし歯槽膿漏になる前の歯肉炎の段階で
発見できれば、治療もやりやすくなります。
しかし歯が抜ける段階まで歯周病が進んで
しまっている場合には、病院での治療以外、
自宅でできる対処法はありません。
さらに歯周病で歯が抜けてしまった
という場合には、全身麻酔をかけて
の手術や治療が必須になります。
老犬にとっては、その全身麻酔自体が
大きなリスクになってしまうこともあります。
しかしどのような場合も、酷くなった
歯周病の対処法は病院での治療
しかありませんので、
放っておくことはせず早めに病院で
治療を受ける必要がありますよ。
そしてやはり普段から予防やケアをし
歯石をためないようにして、悪化を防ぐ
習慣が、何よりも一番大切になります。
犬の歯周病で歯が抜けた場合の3つの注意点とは
愛犬の歯が歯周病で抜けてしまったら
自宅でできる対処法はありませんので
病院に連れて行く必要があります。
そしてその際に大切になる、
- 確実に歯周病が原因で歯が抜けたのかちゃんと調べる
- 他の歯も抜ける事があるので放置しない
- 病院を受診する時は抜けた歯を持って行く
この3つの注意点について
ご紹介してきます。
1.確実に歯周病が原因で歯が抜けたのかちゃんと調べる
愛犬の歯が抜けたら驚いてしまう
飼い主さんもいるかと思いますが、
まずは落ち着いて、
確実に歯周病が原因で歯が抜けた
のかちゃんと調べるようにしましょう。
歯周病には必ず他の症状もあります。
- 歯肉が炎症で赤くなる・出血する
- 口臭がきつくなる
- 歯が抜ける・グラグラする
- 歯肉や顔が腫れる
- 口腔内の痛み
- くしゃみや鼻水・いびきが出る
どのような症状が出てくるかは、
歯周病の重症度によっても異なりますが、
何らかの症状があり歯が抜けた場合
には、歯周病の進行に伴い抜けたと
考えられるでしょう。
病院で歯周病と診断されたけど
しばらく放っておいたという場合にも、
その歯周病が悪化して抜けてしまった
と考えられます。
ただし仔犬の歯が抜けた場合には、
歯周病の可能性はほぼありません。
子犬で歯が抜けたなら、
おそらく乳歯の生え変わりでしょう。
犬の乳歯は生後3~7ヶ月前後
で生え変わります。
もし生え変わり以外のタイミングで
歯が抜けたなら、
- 糸や何かに引っかかった
- 硬いものを食べた・噛んだ
このような原因も考えられます。
硬いおもちゃでよく遊ぶ犬は、
まれに歯が抜けてしまうことも
あります。
この場合は歯髄の見えない部分で
欠ける程度であれば、あまり問題は
ありませんが、
歯髄が見えるほどの深くまで欠けたり、
歯肉まで届くような多くが欠けてしまうと、
そこから感染がおこったり、歯に痛みを
伴うようになってしまいます。
治療が必要な場合もありますので、
一度動物病院に連れて行く方が
良いでしょう。
2.他の歯も抜ける事があるので放置しない
何度も言いますが、
歯周病で歯が抜けた場合には
様子を見ずに早めに動物病院
に連れて行く必要があります。
犬の歯周病では大抵の場合
先程ご紹介した症状がみられますが、
見た目以上に内部まで進行し、
見えないところで重症化している
ケースも少なくありません。
歯が抜けるということは、
歯の根元の骨にまでダメージが
来ているということですので、
かなり進行しているサインです。
そのままでは他の歯も抜ける
可能性があります。
また酷い歯槽膿漏になっている可能性
もあり、その場合は早急に溜まった膿を
取り除く必要があるのです。
そのため目に見えて歯周病の症状
がある場合にはもちろんですが、
そうでなくても歯周病が疑われる場合
には早めに動物病院で見てもらう方が
良いでしょう。
3.病院を受診する時は抜けた歯を持って行く
またその際、なるべく抜けた歯を
持っていくようにして下さい。
持っていなくても大丈夫ですが、
抜けた歯を見れば獣医師は
歯周病なのかそうでないのか
の判断がすぐにできます。
またもし歯が途中から折れてしまって
いたり、感染の疑いがある場合にも、
とても大切な材料となるのです。
ちなみに歯が完全に抜けて
なくなってしまうのであればまだしも、
なかには歯根を残したまま中途半端
に、折れてしまうケースもあります。
これでは逆に痛みや化膿の原因と
なってしまいます。
そうなると人間の手で歯肉を切開し、
歯根を除去する処置をしなくては
なり、犬にも負担は大きくなりますよ。
いずれにしてもどこで折れたのか、
また歯の状態はどのようなのか、
適切な判断と治療のためにも
できるだけ折れた歯を持参する
ことをおすすめします。
犬の歯周病で歯が抜けたら手術になる可能性大
犬の歯周病で歯が抜けた場合の
3つの注意点をご紹介しました。
次にこのような状態で動物病院に
連れていくと、どのような処置を
するのかについてお話します。
このように犬の歯周病で歯が抜けて
しまったら、まず手術になる可能性が
高いでしょう。
歯が完全に抜けているのか
いないのかにもよりますが、
歯根を残したまま中途半端に折れて
しまうと、痛みや化膿の原因となり、
そうなると人間の手で歯肉を切開し、
歯根を除去する処置が必要になります。
もちろんこのような処置は
無麻酔では行えません。
全身麻酔をかけて処置するため、
犬にも体への負担や麻酔のリスク
は少なからずかかるということを
覚えておきましょう。
また歯周病の度合いによっては、
麻酔をかけて膿の除去や歯石の
除去、歯の根っこの掃除や研磨
なども行うこととなります。
もし歯周病で歯の状態が酷い場合
には、さらなる悪化を防ぐために
歯を全抜歯するケースもあります。
全抜歯するのは可愛そうと思う
飼い主さんもいると思いますが、
たとえ全抜歯しても、
犬の生活には大きな影響はなく、
食事にも支障はありません。
逆に歯を残し歯周病菌を残してしまう
リスクに比べたら、全抜歯の方が
その後の再発の心配もありません。
いずれの場合も
かかりつけの獣医師と相談しながら、
適切な処置を行うようになるでしょう。
このように、
歯が抜けることもある怖い歯周病、
なってしまった原因をしっかりと探り、
治療後は再発防止を心がけることが
何よりも大切ですよ。
歯周病の原因について、
詳しくまとめた記事がありますので、
合わせてご覧くださいね。
⇒犬の歯周病の原因は?なりやすい理由や行動パターンを徹底解説!
また歯周病から引き起こされる
怖い合併用のリスクについても、
まとめた記事がありますので
ご紹介します。
歯周病はこのように、放っておくと
命に関わることもありますので、
必ず適切な治療を受けてくださいね。
犬の歯周病は病院での治療以外に治す方法はない!
歯周病を悪化させないため大切なのは、
発見したら早めにかかりつけの動物病院
へ受診し、しっかりと治療をすることです。
犬の歯周病は、病院での治療以外に
治す方法はありません。
抜けてしまった場合でも、
治療が早ければ早いほど感染の予防
になり、重症化を防ぐことができます。
そしてどのような方法になっても、
犬の今後のためには大切な治療です。
かかりつけの獣医師とよく相談して、
最善の治療法を選択するように
してくださいね。
犬の歯周病の手術方法について
まとめて記事がありますので、
合わせて参考にしてくださいね。
⇒犬の歯周病の手術は?麻酔ありORなしのメリットや3つの注意点!
また酷くなった歯周病を
治すことはできませんが、
日常のちょっとした習慣によって、
予防や悪化を防ぐことができます。
歯周病の気になる予防方法について
は、こちらで詳しくご紹介していますよ。
⇒犬の歯周病が悪化する理由は?毎日の習慣で悪化を予防する3つの方法
歯周病が悪化してしまう原因に
ついてもご紹介していますので、
ぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ
いかがでしかた?
今回は歯周病で犬の歯が抜ける時
の正しい対処法や注意点について、
詳しくご紹介してきました。
歯周病が原因で歯が抜けてしまったら、
早急に動物病院に連れて行く必要が
ある、ということをお伝えしてきました。
その際には
- 確実に歯周病が原因で歯が抜けたのかちゃんと調べる
- 他の歯も抜ける事があるので放置しない
- 病院を受診する時は抜けた歯を持って行く
これらに注意し、状況に応じて
適切な対処をしてあげましょうね。
歯周病は治療をせずに放っておくと、
時に命に関わることもある怖い病気です。
だからこそ飼い主さんが適切な判断が
必要不可欠になります。
トラブルが起こったときにすぐに対処
してあげることで、その後の愛犬の
健康を守ることができるのです。
普段から愛犬の歯の健康に気を付け、
適切な対処ができるようにしたいですね。
歯周病は治すことはできませんが、
予防や悪化を防ぐために効果的な
対策はあります。
実際に効果的な対処方法をご紹介
した記事がありますので、
大事になる前に日常からしっかりと
歯周病対策をしてあげましょうね。
⇒犬の歯周病はどう改善する?実際に効果があった10個の対処法を紹介
また日常でできる歯周病ケアとして
特におすすめなのが、歯周病ケアに
効果的なドッグフードを与える事です。
こちらの記事では
歯周病予防やケアに有効なドッグフード
をランキングでご紹介していますので、
ぜひ合わせて参考にしてくださいね。
⇒犬の歯周病用ドッグフード!予防やケアに有効なランキングTOP5!
このような日常の予防やケアが、
歯周病を酷くさせないためには
とても大切になりますよ。
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