犬の皮膚病は人にもうつる!?人獣共通感染症の恐怖!
愛犬家の方は、抱っこをしたり
顔を舐められたり、中には一緒に
寝ることが習慣になっているなど、
とにかく愛犬と触れ合う機会が
多いことでしょう。
可愛い愛犬といつでも一緒にいたい、
そう思いますよね。
しかし、犬の病気が人間に感染する
ことのある、「人畜共通自感染症」
があるってご存知ですか?
人畜共通感染症と聞いて一番に
思いつくのが、狂犬病では
ないでしょうか。
狂犬病はワクチンによって
予防することができますが、
実は人畜共通感染症は、ほかにも
様々な種類が存在します。
この記事では、犬の病気による
人畜共通感染症の種類や症状
についてまとめました。
この記事に書いてること♪
犬の皮膚病は人にうつるものもある!
人間に感染する病気の中で、
発症率が比較的高いのが皮膚病です。
ここでは、人に感染することのある
皮膚病を紹介します。
1.皮膚糸状菌症
真菌(カビ)の一種である皮膚糸状菌が
感染することで発症する病気です。
症状は顔、耳、四肢などに
円形状の脱毛が見られます。
悪化すると、丘疹やかさぶた
なども見られるようになります。
●人にうつる場合の症状
皮膚糸状菌症にかかった犬と
接触することで感染します。
人間に感染した場合、「白癬」
と呼ばれます。
症状は円形状の赤みや水膨れです。
白癬菌は水虫の要因になる菌で、
症状の現れる箇所によって
呼び名が変わります。
2.疥癬
疥癬とはビゼンダニと呼ばれる
ダニが皮膚の表面に寄生することで
発病する皮膚病です。
2歳以下の犬に多く見られ、
症状は激しいかゆみを伴い、
かさぶたや丘疹、脱毛などが現れます。
●人にうつる場合の症状
疥癬はダニの寄生によって感染しますので、
感染した犬との接触や、感染した犬が
使用したタオルなどから移ります。
症状は強いかゆみです。
犬から感染したビゼンダニは、
人間の皮膚では3週間以上生きる
ことができないため、人間への
症状は長くて3週間程度です。
しかし、感染源である犬の治療を
行わない限り、何度でも感染しますので、
注意が必要です。
犬の皮膚病以外に人にうつる病気
別名ズーノーシスと呼ばれる
人畜共通感染症は、皮膚病
だけではありません。
なかには命に関わる恐れのある
危険な病気も存在します。
ここでは、犬を媒体とした
代表的な人畜共通感染症を
紹介します。
1.パスツレラ症
犬の75%が持っているとされる
滞在菌である、「パスツレラ菌」
によって引き起こされる感染症です。
犬がパスツレラ菌に感染しても、
明確な症状が現れないことが特徴です。
パスツレラ菌は口の中や爪に
滞在しているため、噛まれる、
引っかかれることで人間に
感染します。
人間が感染した際の症状は、
傷口が熱を持ち腫れる、
痰や血痰などの呼吸器系の
症状が現れます。
2.狂犬病
狂犬病は、「狂犬病ウィルス」による
感染症です。
犬以外にも哺乳類全てに該当します。
狂犬病には「沈鬱型」「狂躁型」の
2種類がありますが、ほとんどは
「狂躁型」です。
日本では1958年以来、発症例は
報告されてません。
しかし、アメリカやオーストラリアを
はじめとする海外では、狂犬病の
発症例は未だに報告されています。
人間が発症すると、風邪に似た
症状が現れ、次第に恐水症や
怖風症といった症状が現れます。
狂犬病を発症した生物は、
100%死に至るとされる非常に
恐ろしい感染症です。
狂犬病を発症した犬から
噛まれることで、唾液感染します。
日本では海外からの狂犬病ウィルス
から守るため、予防ワクチンを接種する
「狂犬病予防法」が義務付けられています。
大切な愛犬や私たち人間を狂犬病から
守るためにも、必ず摂取する
ようにしましょう。
3.レプトスプラ症
「レプトスプラ菌」による感染症です。
犬が発症した場合は無症状のものから
軽度の発熱、重症なものまで
症状は様々です。
症状がある場合は発熱や食欲不振、
嘔吐、血尿などが見られます。
急性のものでは尿毒症や敗血症、
ショックなどを引き起こし、発症から
数日で死んでしまう場合もあります。
人間には尿に接触することで感染します。
症状は発熱、頭痛、嘔吐、筋肉痛を
はじめ、腎臓や肝臓などに障害が
現れます。
レプトスプラ症は混合ワクチンによって
感染率を下げることができます。
4.Q
「コクシエラ・バーネッティ」と呼ばれる
細菌が原因の感染症です。
犬が感染してもほとんどが
無症状(不顕性感染)で、
気が付きにくいことが特徴です。
感染した犬の尿や便、空気中の
病原体が体内に入ることで
人間に移ります。
人間が感染すると、ほとんどは
無症状ですが、まれにインフルエンザに
似た症状が現れます。
5.回虫症
「犬回虫」という寄生虫による
感染症です。
別名を「トキソカラ症」と呼びます。
成犬が感染しても回虫は幼虫の
ままで、ほとんどは無症状です。
子犬が感染すると回虫は成虫まで育ち、
下痢、嘔吐、体重減少、被毛不良などの
症状が現れます。
犬回虫が人間の体内に侵入すると、
動物種が違うため成虫まで育つことはなく、
幼虫のまま滞在します。
感染源は感染した犬の被毛や虫卵、
糞などの病原体が体内に侵入する
ことで起こります。
健康な成人であれば免疫力が高いため、
問題はないといわれています。
しかし、免疫力の低い子供などが感染すると、
発熱、肝障害、肺炎などの症状が現れます。
6.トキソプラズマ症
「トキソプラズマ」という原虫の
寄生によって起こります。
犬がトキソプラズマに感染しても
ほとんどは無症状です。
犬から感染する場合には、
感染した犬の排泄物が感染源
となります。
健康な成人及び子供が感染しても
ほとんどは無症状です。
しかし、妊娠している女性が感染
した場合、胎内の胎児に影響を
及ぼすことがあります。
7.エキノコックス症
「エキノコックス(別名:多包条虫)」
という寄生虫によって起こる
感染症です。
犬が感染した場合は、ほとんどが
無症状です。
人間には感染した犬の糞や虫卵が
口に入ることで感染します。
人間が感染した場合には、
適切な治療を受けないと、
死に至ることのある危険な病気です。
初期では肝臓に寄生し、
大量の「のう胞」を作ります。
のう胞が破れると幼虫が血流にのり、
肺や脳へ転移することもあります。
肝臓が徐々に巣として浸食され
機能を失うことで、肝硬変や
肝機能不全といった障害が現れます。
まとめ
愛犬家の方は、「うちの子は大丈夫」と
人畜共通感染症をあまり意識していない
方も多いでしょう。
また、狂犬病ワクチンや混合ワクチンを
接種しているから安心だと思っていませんか?
犬から感染することのある人畜共通感染症は、
ワクチンで予防できるものだけではありません。
寄生虫などの感染症は、
防ぐことが難しいものあります。
また、犬が感染しても無症状のものも
多いため、愛犬家は人間が感染した際の
症状や対処法などを良く把握しておく
ことが重要と言えるでしょう。
犬の皮膚病は生活習慣や遺伝も
関係しているのでしょうか。
この記事では犬の皮膚病と、
遺伝や生活習慣との関連性を
まとめました。
犬の皮膚病にはストレスも
関係しているって知ってましたか?
⇒犬の皮膚病はストレスが原因だった!?病気と見分ける3つの方法
この記事では、犬の皮膚病と
ストレスの関係が詳しく紹介
されています。
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