犬の去勢!しない場合のメリット&デメリットとは?
犬を飼うと必ず飼い主さんとして
選択しなくてはならないことが
たくさんでてきます。
その一つがオス犬を飼った
飼い主さんのまずはじめに直面する選択の
「去勢手術をするか、しないか」なのでは
ないでしょうか。
全身麻酔をかけて行う手術のため、
簡単にするとも決められないし、
病気の予防であったり、おすすめされるから
しないとも言いにくいという
飼い主さんの声をよく聞きます。
私自身、動物病院での勤務経験があり、
やはりメリットはあるので
去勢手術はおすすめをすることが一般的です。
そんな選択の参考にしていただけるよう、
メリットやデメリットについて調べてみました。
この記事に書いてること♪
犬の去勢はしなくてもいいの?
病院でも必ず去勢手術を勧められるので、
犬は去勢手術を絶対に
しなければならないのかと思いがちです。
しかし、実はそんなことはありません。
去勢手術をしないという選択肢も
もちろん飼い主さんにはあるのです。
去勢手術をしないという選択肢もありますが、
しない場合には
もちろんデメリットも生じてきます。
メリットとデメリットを
天秤にかけたうえで、
お家の愛犬にとってどちらの方が
より良いかということが
選択出来たら良いと思います。
1.犬の去勢をしない場合のメリットとは?
ではまず犬が去勢手術をしない場合の
メリットについて考えていきましょう。
去勢手術をしない場合のメリットは
以下のとおりです。
- 子供を望める
- 太りにくい
- ドッグショーなどへの参加権
まず一番に
本来の精巣の目的である繁殖という意味で、
去勢手術をしてしまっては
今後愛犬の子孫を望むことはできません。
去勢手術をしない場合、
相手が見つかり、
オス犬としての繁殖能力があれば、
子孫はいつでも望めます。
そして太りにくいということも
メリットでしょう。
去勢手術をするとホルモンの関係により、
運動性が低下し、食欲が増し、
かつ筋肉量も低下します。
そのため太りやすくなる傾向が
あるのです。
そして、ドッグショーなどへの参加権も
一般の飼い主さんには
あまり関係ないかもしれませんが、
去勢手術と関係します。
睾丸が陰嚢と呼ばれる袋の中にないと
基本的にドッグショーへ
出場することはできません。
もし、ブリーダーさんなどで購入されて、
ドッグショーへの出場などを
検討されている飼い主さんにとっては
関係します。
2.犬の去勢をしない場合のデメリットとは?
では、犬が去勢手術をしない場合の
デメリットは何なのでしょうか?
犬が去勢手術をしない場合の
デメリットは以下のとおりになります。
- 望まれない妊娠をさせてしまうことがある
- ホルモン関係の病気になってしまうことがある
- 交尾できないストレスによる精神的な負荷
発情したメス犬が近くにいると、
本能的に交配をしてしまい、
相手を妊娠させてしまうことがあります。
飼い主間のトラブルに発展する
可能性もあります。
若いうちは良いのですが、
中高齢になってくると、
ホルモンバランスの乱れなどにより
男性ホルモンが原因の病気に
なってしまうことがあります。
これが動物病院で去勢手術を勧められる
最大の理由でもあります。
そして交尾欲は、
実際交尾が出来ないオス犬にとって
大きなストレスとなります。
未避妊手術のメス犬が
近くで発情している以上、
体は本能的に反応してしまい、
オス犬はメス犬を求めてしまうのです。
メス犬のフェロモンは
同じお家の敷地内でなくても、
数百メートル単位で
オス犬の鼻へと届きます。
メス犬のフェロモンを避けることも
難しいでしょう。
犬は去勢をしないと寿命が短くなるって本当?
前述の通り、犬は去勢手術をしないことで、
中高齢になったときに、
ホルモン由来の病気になりやすくなります。
例えば
- 会陰ヘルニア
- 前立腺肥大
- 肛門周囲腺腫
などが挙げられます。
会陰ヘルニアとはホルモンにより、
おしりの筋肉がゆるみ、
筋肉と筋肉の間から腸などが
挟まり込んでしまう病気です。
前立腺肥大はその名の通り炎症などで
前立腺が肥大してしまい、
尿道や腸を圧迫して
便通や排尿を妨げたり、
痛みを起こしたりします。
肛門周囲腺腫とは、その名の通り、
肛門周囲にできる腫瘍の種類です。
これらは去勢手術により
予防できると言われている病気です。
会陰ヘルニアや前立腺腫大は
直接寿命と関わるわけではありませんが、
長期的に体に負担が与えられることで
犬も苦しい思いをします。
肛門周囲腺も
良性の腫瘍である可能性もありますが、
付近にできる悪性の腫瘍もあるために、
判別する必要があり、
もしできて大きくなってしまうと、
良性で寿命に直接は関連しなくても、
出血してしまったり、
犬の体に負担をかける可能性があります。
去勢しない犬を長生きさせる方法はあるの?
では去勢しない犬を
長生きさせる方法はあるのでしょうか?
やはり、去勢手術をしない場合の
一番のデメリットは病気の予防が
できないことです。
前述のような病気になる可能性があるため、
長生きのためにはこれらの病気を
しっかりと早い段階で
気づいてあげなければなりません。
犬を定期的に動物病院へ
連れて行ってあげることや、
お家でもスキンシップとして
犬の体をよく触り、
普段の状態がどのようなものなのか、
異常が小さなことでも起きていないか
常にチェックをする必要があります。
特に上記の病気は
肛門や睾丸付近の異常になるので、
その辺りは常に気を付けておいた方が
良いでしょう。
また精巣自体にも
腫瘍が出来る可能性もあるので、
精巣も大きさや形を触ったりして
普段の状態や小さな異常を
把握できるようにしましょう。
犬の去勢は何歳までに決めればいいの?
犬の去勢手術は
何歳まででないとできないという
決まりはありません。
ただし、全身麻酔をかけて
行う手術になるので、
犬が健康であることが絶対条件となります。
マーキングなどの
問題行動予防という点では
生後半年くらいから1歳くらいまでの間に
するべきとは言われていますが、
病気の予防などの目的の場合、
何歳までに去勢手術を行わないと
予防率が下がるということは
言われていません。
健康であれば何歳まででも
リミットはありません。
お家の犬の健康状態を見ながら
去勢手術はせずに様子を見て、
やはり病気のリスクなどで
必要性を感じてきたらその時点で
手術をするというのも
一つの選択肢でしょう。
犬の去勢はするべきか?しないべきか?
結局犬の去勢手術は
するべきか、しないべきか、
結論を導き出すのは難しいですね。
一度精巣を取ってしまうと
元には戻らないことや、
全身麻酔をかけた上での手術なので、
犬の体には負担がかかります。
また、病気の予防ができるとはいえ、
絶対に去勢手術をするべきとも
言い切れません。
迷いがある飼い主さんは、
あとで後悔をしないために
じっくりとメリットとデメリットを考えて、
答えが出るまで悩んでみても良いでしょう。
結論が出てから
手術に踏み切っても良いと思います。
まとめ
去勢手術をするかしないかという問題は
非常に難しい問題です。
しかし、可愛い愛犬の健康を
守れるのも飼い主さんしかいません。
後悔しないよう、惰性で選択をせずに、
メリットとデメリットを考えたうえで
答えを出すことが一番大切です。
気になる去勢手術後の
オス犬の変化について、
こんな記事もありました。
手術の中では、
難しくない手術になりますが、
わからないことも多い去勢手術。
わからないことは病気のことだけでなく、
去勢手術の内容、術後のことなども、
きちんとかかりつけの獣医師と相談をして、
すっきりとクリアな状態で
答えを出したいですね。
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