セキセイインコを飼育する上で、お別れはいつか必ず訪れます。
最期まで元気で寿命を全うできることが望ましいですが、そもそもセキセイインコの寿命はどれくらいなのでしょうか。
また、セキセイインコの死因や前兆にはどんなものがあるのでしょうか。
そこで今回はセキセイインコの寿命やランキング上位の死因、死ぬときの前兆についてまとめてみました。
▼この記事に書いてること
なるべく後悔の少ない最期を迎えられるよう、今からしっかり覚えておきましょう。
セキセイインコの寿命はどれくらい?
犬や猫と違って、鳥は種類によって寿命が大きく異なります。
では、実際にセキセイインコの寿命はどれくらいなのでしょうか。
セキセイインコの世界最高齢といわれているギネス記録についてもあわせてご紹介していきます。
寿命は3年って本当?
セキセイインコの平均寿命は8〜10年くらいだといわれています。
しかし、寿命は飼育環境や食餌内容などに大きく左右されるため、3年や4年で亡くなってしまうこともあります。
また、逆をいえば、しっかりと飼養環境を管理したり、病気を早期発見・早期治療したりすることができれば、10年以上長生きしてくれることもあります。
セキセイインコの寿命でギネスなのは?
実はセキセイインコの寿命には驚くべきギネス記録があります。
ギネス記録を保持しているのはイギリスに住む「チャーリー」という名前のセキセイインコなのですが、その長寿記録はなんと29歳2ヶ月なのだそうです。
1977年に亡くなったのですが、それから現在までこの記録が維持されていることを考えると、いかに長寿だったのかがわかりますね。
セキセイインコの死因ランキング|注意すべきポイントは?
セキセイインコの平均寿命は8〜10年くらいだとお伝えしましたが、病気を患えば本来よりも寿命は短くなってしまいます。
ここではセキセイインコの死因ランキングでも特に上位に挙がるものを5つご紹介していきます。
注意すべきポイントについてもあわせてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
精巣腫瘍
セキセイインコの精巣腫瘍は、4〜6歳くらいの年齢でよく発生します。
初期の場合は無症状であることもありますが、精巣腫瘍ができると女性ホルモンが過剰に分泌されるため、雄であるにもかかわらずロウ膜が茶色く変色することがあります。
また、腫瘍が大きくなると消化管や肺などの臓器が圧迫され、
- 食欲の低下
- 嘔吐
- 排便困難
- 呼吸困難
などの症状がみられるようになります。
基本的には薬を使った治療を行いますが、診断時に余命宣告されるケースがほとんどで、本来より寿命が短くなってしまう可能性が高い病気です。
また、腫瘍から突発的な出血が起こると、急死してしまうこともあります。
手術を行うことで完治が可能ですが、手術そのものが難しく、手術によって命を落としてしまうこともあります。
腹壁ヘルニア
腹壁ヘルニアとは、腹壁の組織が弱くなって、お腹の中の臓器が皮下に飛び出してしまう病気です。
セキセイインコのメスに多くみられる病気で、その多くは慢性発情や慢性産卵などが原因で起こります。
お腹が膨らむ以外目立った症状がないことが多いのですが、飛び出した臓器によっては排便困難や卵塞などが起こることもあります。
早期に発見し適切な治療を受けることができれば予後は良好で、寿命まで生きることができる可能性が高まります。
しかし、発見が遅れ腸閉塞や卵塞を起こしてしまうと急激に状態が悪くなり、そのまま命を落としてしまうこともあります。
発情を抑制することである程度発症を予防することができるため、一度動物病院に相談してみてください。
卵塞
卵塞はいわゆる卵詰まりのことです。
セキセイインコはメスを1羽で飼育していても、発情をして無精卵(孵化をしない卵)を産むことがあります。
しかし、初めての産卵の場合や卵巣や卵管などの病気、ストレス、カルシウム不足などがあると、卵が詰まってしまってうまく産卵できないことがあります。
そして卵が詰まった状態が長く続くと、りきみすぎて体力を消耗してしまったり、排便・排尿困難を起こしたりして命を落としてしまうことがあります。
卵塞も発情を抑制することである程度予防が可能です。卵塞はセキセイインコで比較的よく発生する病気であるため、温度や光の管理をするなどして、発情をさせないように心がけましょう。
▼発情対策についてわかりやすくまとめられています。しっかりと対策をしていても発情してしまうことがあります。
鉛中毒
セキセイインコは鉛を誤って摂取してしまうと中毒を起こし、命を落としてしまうことがあります。
家庭内で起こる鉛中毒の原因としては、カーテンウェイトや塗料、釣りのおもり、バッテリーなどを誤飲してしまうケースが多くみられます。
そのため、室内で放鳥するときには、鉛をセキセイインコが口にすることがないよう注意しましょう。
PBFD(オウム類嘴羽毛病)
PBFDはサーコウイルスというウイルスによって引き起こされる感染症です。
サーコウイルスに感染すると、
- 脱羽
- 羽毛の変形(羽毛形成不全)
- 嘴の異常(嘴形成不全)
- 免疫低下
などの症状がみられます。
ただし、ヒナや幼鳥でみられる急性感染では羽毛の症状はほとんど現れず、貧血や急性肝炎などを引き起こして、多くの場合は数週間で命を落としてしまいます。
今のところPBFDの治療薬はありませんが、早期発見・早期治療を行うことで完治するケースもあります。
そのため、日頃からよく様子を観察して、疑われる症状がみられた場合はすぐに動物病院を受診するようにしましょう。
セキセイインコが死ぬときの前兆とは?
セキセイインコは体調不良を隠す傾向にあるため、突然死してしまうケースも少なくありません。
しかし、
- 膨羽(羽を膨らませている)
- 食欲の低下
- 活動性の低下
- 呼吸の乱れ
- とまり木にとまらず床にいる
- 鳴かない
などの症状が出ている場合は、体調不良を隠しきれないほど体力が落ちているという証であり、死ぬときの前兆である可能性があります。
そのため、これらの症状が出ている場合はすぐに動物病院を受診するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
セキセイインコの平均寿命は8〜10年ですが、飼養管理をしっかりして健康を維持することができれば、平均寿命よりもっと長生きできる可能性があります。
こちらの内容を参考に、ぜひチャーリーの29歳2ヶ月というギネス記録にも挑戦してみてくださいね。
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