犬のしつけ用の首輪でチェーンや電気は安全?虐待って本当?
わんちゃんがおうちにも慣れてきて、そろそろ
お散歩へとか、なんだか吠え癖がすごい、という
状況も多くなるのではないでしょうか。
トイレ以外のしつけも必要になってくる
時期ですね。
確かに、わんちゃんに人間社会の習慣に従って
もらうことで、普段の生活や外出が一段と
楽しくなります。
そこで気になってくるのが、しつけグッズ。
特に首輪系は目立つし色々出ているので、
「結構効果あるのかな?」と使ってみたくなると
思います。
チェーンのもの、電気が流れるもの、匂いが出る
ものなど、いろんな首輪が売っています。
自分の行動の結果不利益を被るものが多いので、
なんだか効果がありそうな気がしてきます。
ただ、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
全部わんちゃんにとって安全でしょうか?
よく見る3タイプを比較してみましょう。
しつけ用の首輪は虐待になる!?安全かタイプ別で調べてみた
細かく分けるときりがないのですが、
有名なところは下記の3タイプ。
しかし、見た目でも働きでも、
「わんちゃんのストレスになるのでは?」と
心配になるものもあるでしょう。
トレーナーさんや獣医師の考えにもよりますが、
現代の犬との付き合い方を考えると、ちょっと
これは・・・というものも確かにあります。
そこで、タイプ別に安全性やわんちゃんへの
しつけの効果について説明していきます。
まず飼い主さんに覚えてほしいのは、最初の
刷り込みを間違えなければ、普通の首輪と
リードでもわんちゃんは十分指示を覚えて
くれること。
性格にもよるので思い描いていた形との
ギャップはありますが、人間とうまく共存
していく位の動きは覚えてくれることが
ほとんどです。
チェーン式の首輪は安全?
ここで言うチェーンとはチョークチェーンの
ことで、この首輪は鎖が輪になっていて、
わんちゃんが引っ張ると首が絞まる(チョーク)
仕組みになっています。
よく警察犬や護衛犬が付けていますね。
この形から
「引っ張ると首が絞まるから言うことを聞く」と
いう流れのしつけだと思う方が多くいますが、
実は馬の手綱と一緒で、飼い主の動きをスムーズ
に伝えられるのがメリットの首輪です。
そのため扱いが難しく、素人でこの首輪を
使いたい場合はプロトレーナーさんの元に
行って、わんちゃんと一緒に講習を受けるのを
オススメします。
強く引っ張ると首を痛めてしまったりするので
扱いが難しいですが、しつけ首輪の中では
安全性が高くしつけの強い味方です。
最近はハーフチョークといって半分鎖のものも
販売されているので、わんちゃんの性格によって
選びましょう。
電流・電気式の首輪は安全?
ハッキリ言って、安全じゃないです。
この首輪を検討している方は、おそらく無駄吠え
対策にと考えている方が多いですよね。
実際、この首輪はわんちゃんが吠えた振動で
電気が流れたり、飼い主がリモコンで
操作できるものが多く即効性は高いです。
しかしこれ、危険性の面では様々な首輪の中で
ワースト1で、ドイツでは既に使用禁止。
スコットランドのドッグトレーナーが自分の首に
この首輪をつけて実験した話があるのですが、
人間でも声が出せなくなり首の皮膚が赤くなり、
痙攣し・・・とかなり残酷なものであることが
分かります。
人間は動物の中でも身体が大きいし皮膚も厚い
種類なので、これがわんちゃんだったら・・・?
そして、この首輪を使うことでわんちゃんが
うつ病になったり体罰でしか飼い主の言うことを
聞かなくなったりという精神面でのデメリットも
大きいです。
吠えるという行動に対しては獣医師の中でも
意見が分かれていて、
「本能なので止めるべきではない」
という方もいます。
特に猟犬系や牧羊犬系は、吠えるのが
お仕事だし、自分で動きを判断することが
多いので自我が強いです。
しかも、そう品種改良したのは他でもない
人間です。
※猟犬・・・狩猟に連れていくので獲物を
追い立てるため声が大きいし遠くまで通る。
最近流行の犬種だと、
ミニチュア・ダックスフンドや
ラブラドール・レトリーバーなど。
特にダックスフンドはアナグマを巣穴から
追い立てるので、すごく声が大きい。
※牧羊犬・・・家畜を追うため声が大きいし
遠くまで通る。最近人気の犬種は
ボーダー・コリー、ウェルシュ・コーギー、
シェットランド・シープドッグなど。
吠える行動を抑制するのではなく、吠える原因を
考えてそれに対して対処する、という方法が
最近の主流です。
寂しさで吠えるなら少しずつお留守番に
慣れさせる、警戒で吠えるなら警戒する必要は
無いことを教える、ということです。
スプレー式の首輪は安全?
これも吠えた時に使用することが多い首輪で、
こちらは安全性の面で言えば高いです。
吠える声に反応して、わんちゃんにとって
嫌な匂いがスプレーで出てくるもので、直接的な
罰ではなく不快感を与える類のものですね。
実際効果があるという声も多いのですが、
個人的には前述した通り「何故わんちゃんが
吠えているのか」を重視してしつけすることを
オススメします。
嫌な匂いが出てくるのは最初はビックリして
効果が高いのですが、案外すぐに匂いに慣れて
しまうのです。
噛み癖防止のスプレーなど使ったことが
ある方は、味に慣れてしまった・・・ということ
も思いあたりませんか?
そして行動を止めてもしばらく自分の周りに
匂いが残っているので、わんちゃんも行動を
止めたことによるメリットを感じ辛いのです。
この首輪は安全性は高いのですが、効果が
あるかはわんちゃんの性格によりそうです。
まとめ
しつけって高度なものになるほど時間も
かかるし、イライラすることも増えてきます。
まだ言葉を覚えていない人間の子供と
一緒ですね。
首輪で簡単にしつけをできるならどんなに
楽かと思いますが、相手も心を持った生き物
なので、特に神経質な子だとこういった首輪は
適さないという使い辛さもあります。
単純な罰では肝心の信頼関係がめちゃくちゃに
なってしまいますし、人間もわんちゃんも
どっちもノイローゼになりそうです。
1年間だけ子育てをするつもりで、わんちゃんも
飼い主さんも楽しみながらコツコツとしつけを
していってくださいね。
ひとりで悩まずにトレーニング教室に行って
みたりするのも、しつけグッズの使い方を詳しく
教えてもらえるので良い手段ですよ♪
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