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犬のアレルギーの薬は市販されてる?副作用&使い方を解説!

アレルギー
この記事は約 6 分で読めます。

    わんちゃんを飼っている方は、
    原因は様々ですが病院に行き、
    薬を処方してもらうことが
    あるかと思います。

    大多数のわんちゃんは短期間お薬を使えば
    症状が落ち着いたり完治したりしますが、
    持病として病気と付き合っていくこと
    になる子もいます。

    そんな持病の中でも、
    お薬を飲むことでその子のストレスが
    大幅に軽減されるものがあります。

    それが、アレルギー

    抗原に反応することで痒みや
    消化器症状などが
    現れるため、

    掻き毟って血まみれになって
    しまったりお尻のまわりが荒れてしまったり
    飼い主さんにとってもなんとかしてあげたいと
    感じる状態になることが多いです。

    そこで自宅のわんちゃんが
    アレルギーである可能性が出てきた場合に
    気になること、

    • お薬は市販されているのか
    • 副作用はどんな症状か
    • お薬の使い方

    などの情報をお伝えします。


    市販のアレルギー薬はある?

    一部の痒み止め軟膏はホームセンターなどでも
    売っていることがありますが、大多数の
    アレルギー薬は市販されていません。

    また、市販されているものは
    有効成分の含有量が低く
    重症の場合は効果が出にくいこともある
    ため、
    動物病院で処方してもらうのが確実です。

    特に飲み薬に関しては
    わんちゃんによって合う合わない
    ということもあり、体重も小型犬は
    2kg以下の子もいるし大型犬は50kgを超える
    場合もあるので獣医師にその子に合った
    処方をしてもらうのが最善です。

    犬のアレルギーに新薬アポキル錠登場!

    最近、新たにアレルギー性皮膚炎の
    治療薬が発売されたのをご存知ですか?

    商品名をアポキルといいいます。

    これは、今までアレルギー性皮膚炎の
    治療の第一選択薬とされていた
    プレドニゾロンに比べて
    効果の発現が遜色なく、また副作用が少ない
    ことから今までステロイドを使用することを
    躊躇していたわんちゃんの
    QOLを向上させることが期待されています。

    ※QOL・・・Quality Of Life(生活の質)

    簡単に作用機序を説明しますね。

    痒みというのは、
    炎症を脳が認識することで発現します。

    この痒みを知覚神経に認識させるIL-31が
    Th2細胞から放出されて、知覚神経の受容体に
    ひっつきます。

    そうすると、
    細胞内の受容体にJAKという酵素が
    ひっついて刺激伝達を進めていきます。

    このJAKがひっつくのを
    阻害するのが
    アポキルです。

    ※Th2細胞・・・免疫細胞のなかでも、
    アレルギーに関わる細胞。

    ※IL-31・・・Th2細胞が産生する
    微量活性たんぱく質。

    ここで覚えておいてもらいたいのは、
    アポキルは

    • ”アレルギー性皮膚炎”のお薬であり
    • ”アレルギー”全体の特効薬ではない

    ということ。

    下痢だとか喉頭浮腫には他の処置が必要に
    なります。

    犬のアレルギー薬の正しい使い方!

    わんちゃんがアレルギーによる痒みを感じて
    いるとき、大きな傷にならないうちになるべく
    早く痒みを止める必要があります。

    下痢や喉頭の浮腫に対しても、脱水にならない
    うちに、また呼吸困難にならないうちに迅速な
    対応が求められます。

    アレルギーの治療に使われるお薬は主に
    ”免疫抑制剤”と呼ばれる種類のお薬で、

    • ステロイド
    • カルシニューリン阻害薬(シクロスポリン)
    • オクラシチニブ(アポキル)

    があります。

    症状により他のお薬やサプリも併用しますが、
    メインは免疫抑制剤です。

    よく使用されるのが、プレドニゾロンなどに
    代表されるステロイドで、ステロイドはよく
    悪いものと言われることもありますが、

    抗炎症作用が強力であり、正しく使用
    すればかなり優れたお薬と言えます。

    急性期のアレルギー反応を
    ステロイドで抑えて症状を落ち着かせてから
    徐々にお薬の量を減らしたり
    長期使用できる別の免疫抑制剤に切り替えていく、
    というのが基本の使い方です。

    お薬を切ってもごはんやスキンケアで
    維持できる子はそれを目標に治療し、
    どうしてもお薬が切れない子もなるべく身体に
    負担が少ない方法を獣医師と飼い主さんが
    2人3脚で模索していきます。


    犬のアレルギー薬に副作用はある?

    すべてのお薬には
    副作用というものが少なからず
    存在します。

    それがわんちゃんの負担にならないように
    お薬を使っていくのが治療なので、
    ”副作用があるから悪い薬”ということは
    あり得ない
    と言っても良いです。

    お薬ごとに副作用を説明していきます。

    ステロイド・・・アレルギーで使用されるのは
    主にプレドニゾロンです。

    これは元々身体で作っている抗ストレスホルモン
    なので、炎症を抑える以外にも身体へ影響を
    与えます。

    軽いものだと、のどが乾いたり食欲が出たり
    いうのがわかりやすい症状です。

    強力なお薬には違いないので、素人判断で使用
    することは一番避けたほうが良い種類です。

    カルシニューリン阻害薬・・・シクロスポリン
    という名前で呼ばれることが多いです。

    長期使用するお薬なので副作用は軽く、
    消化器症状や多毛などが報告されています。

    オクラシチニブ・・・アポキルです。
    重篤な副作用は報告されていませんが、下痢や
    嘔吐などの消化器症状を呈する子がいるようです。

    犬のアレルギーで受診する目安とは?

    わんちゃんが痒がっていたり治らない下痢をして
    いるとき、明らかな原因はいつもわんちゃんを
    見ている飼い主さんでも判断することが難しい
    場合が多いです。

    初めての受診の場合は症状を止めるためにも
    早めに病院を受診し、経過を見ながら
    アレルギーかどうかを確かめていきましょう。

    おうちの子がアレルギーと診断されている人の
    場合は、いつも使っているお薬をきちんと
    飲ませているのに症状が治まらない、いつも
    よりもひどいといった場合には受診をおすすめ
    します。

    特に皮膚や呼吸器の場合には季節で症状の
    度合いが変わることが多々あるため、気軽に
    獣医師に相談してみてください。

    まとめ

    アレルギーは免疫反応が過剰に起きてしまって
    症状がでてくる病気です。

    そのため使うお薬も免疫を抑制する種類のものを
    中心に使用していくため、他のお薬との
    飲み合わせも考えなければなりません。

    アレルギーのお薬を使用する際には獣医師と
    相談して使うものの種類や使い方を決めていって
    ください。

    長い付き合いになる病気です。

    飼い主さんもあんまり悩みすぎたりせず、
    気長にわんちゃんに付き合ってあげて
    くださいね。

    大切な家族の一員であるわんちゃんに、快適に
    過ごしてもらいましょう。



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    比嘉 めぐみ

    動物が好きで好きでたまらず、5年間小動物の動物病院で勤務していました。
    発信した情報が、みなさんとわんちゃんのお役に立てば嬉しいです。
    今興味があるのは行動学と東洋医学で、どちらも動物だとまだ分からないことも多いので、日々勉強していきたいです。

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