犬の歯周病が悪化する理由は?毎日の習慣で悪化を予防する3つの方法
日本の犬の多くが発症していると
言われている“歯周病”。
健康診断などで愛犬を動物病院に
連れて行ったとき、歯周病と診断
されたということが少なくありません。
しかし歯周病のケア方法なども
何だか良くわからず・・・
気がついたら愛犬の歯周病が悪化
していたなんてことはありませんか?
悪化している歯周病をみると、
どうにかして悪化を予防してあげたい
と、飼い主の方なら思いますよね。
そんな方のために今回は
犬の歯周病が悪化する理由と、
毎日の習慣で悪化を予防する
3つの方法を、まとめてご紹介
したいと思います。
犬の歯周病はしっかりと予防や対策を
行なうことで、悪化を防ぐことができる
病気です。
これ以上の悪化をさせないため、
まずはしっかりと原因と予防方法を
知っておくようにしましょうね。
この記事に書いてること♪
犬の歯周病が悪化する3つの原因は?
まずは犬の歯周病が悪化する原因
についてご紹介します。
まず知っておかなくてはならないのが
歯周病とはどのように発症するのか、
ということです。
歯周病は歯肉炎と歯周炎の総称で、
その名の通り歯の周りの組織の病気
です。
歯垢や歯石に含まれる歯周病菌が
原因となり、歯の周りに炎症を起こす
病気のことをいいます。
歯垢というのは、
歯に付着した細菌の塊のことです。
食べカスや唾液の中に混じっている
カルシウム分などが歯に付いたり、
歯と歯の間に溜まったりします。
これをエサにして細菌が大繁殖し、
歯垢と呼ばれる黄色っぽい塊に
なるのです。
そしてこの歯垢は、
放っておくと石のように硬くなります。
これが歯石といわれるものです。
犬の場合は人に比べて、歯垢が歯石に
変わるスピードがとても早く、
放っておくと歯石にはさらに歯垢が付く、
という悪循環が起こり続けてしまいます。
よってそのような口内環境を放っておくと、
歯周病は悪化する一方となるのです。
そのため今では日本の犬の大半が、
歯周病になっているかその予備軍と
言われているんですよ。
犬の歯周病では
下記のような症状が見られます。
- 口臭がする
- 歯肉が炎症で赤くなる・出血する
- 歯が抜ける・グラグラする
- 歯肉や顔が腫れる
- 口腔内の痛み
- くしゃみや鼻水
- いびき
- ヨダレが増える
どのような症状が出てくるかは、
歯周病の重症度によっても
異なりますが、
早期には主に、生臭い口臭や
歯茎の炎症が見られます。
重症化すると体内に入り込み
合併症を引き起こすこともある
歯周病ですが、
早期のうちにしっかりと治療や
対処を行なうことで、悪化を防ぐ
ことができる病気でもあります。
そのためもし歯周病が悪化してしまう
という場合には、何らかの原因がある
と考えられますよ。
ここで考えられる原因、
- 歯周病に気が付かずに放置したから
- 歯周病の原因が他の病気だから
- 歯磨きの頻度や回数が少ないから
この3つについて
お話したいと思います。
1.歯周病に気付かず放置してしまう
歯周病は早期発見、
早期治療が大切な病気です。
もし犬の歯周病に気が付かずに
放置してしまっていると、症状は
どんどん悪化してしまいます。
またもし動物病院で、歯周病になり
かかっていると言われたにも関わらず、
何も対策をせずに放っておいたら、
数年後には酷い歯周病になっている
可能性は、ほぼ100%といえるでしょう。
それだけ犬の歯周病は進行するのが
早く、怖い病気なのです。
しかし犬は自分から痛みや不調を
あまり出さない動物ですので、
様子がおかしいなと思って歯周病を発見
した時点では、状態はかなり悪くなって
しまっていることも少なくありません。
2.歯周病の原因が他の病気だから
歯周病の多くは、歯垢や歯石に
含まれる歯周病菌によって
引き起こされますが、
中には歯周病の原因には
他の病気が関係していることもあります。
- 遺伝的要因性
- 血液の病気(白血病など)
- 糖尿病
- 皮膚病
- 内臓疾患 など
これらの要因を持っている場合には、
ない場合に比べて歯周病にかかり
やすく、さらに悪化もしやすくなると
言われています。
3.歯磨きの頻度や回数が少ない
中には歯周病対策として歯磨きや
デンタルケアをしているのに、
歯周病が悪化しているという犬も
少なくないでしょう。
私は動物看護師をしていましたが、
実際歯周病で治療を受けた犬の
半数ほどは、飼い主さんが何らかの
デンタルケアをしている子でしたよ。
最近では犬の歯周病対策が普及し、
何らかのデンタルケアをする飼い主
さんも増えてきました。
しかし、それでも歯周病が悪化してしまう
のは、歯磨きやデンタルケアの頻度や
回数が、少ないからと考えられます。
特に犬の場合は歯垢が石灰化するのが
早く、3日ほどで歯石となってしまいます。
数日歯磨きをしないでいれば、
あっという間に歯石が増えてしまい、
歯周病の悪化へと繋がってしまうのです。
そのため基本はしっかりと歯磨きをし、
必要に応じてデンタルケア効果のある
おやつやグッズを与えるのが大切です。
犬の歯周病の悪化の3つの予防法とは
病気が原因となっている場合は
病気の治療が最優先になりますが、
犬の歯周病の多くは、
原因となる歯垢を付着させないように
することで、予防することができます。
もし軽度の歯周病であっても、
まずは病院で歯周病の原因となる
歯石を除去してもらい、
その後は歯垢を付着させないように
することで悪化を防ぐことが可能です。
ではここで歯周病の悪化を予防する
3つの方法をご紹介します。
歯周病の対策は多々ありますが、
ここでは毎日の習慣で行うことのできる
簡単な予防方法をご紹介しますね。
1.歯磨きをしっかりする
歯周病の悪化予防の基本は、
何といっても歯磨きです。
そしてなんとなくの歯磨きではなく、
しっかりと効果的な歯磨きを行なう
ことが大切ですよ。
先程も言いましたが、犬の場合は
歯垢が石灰化するのが早く、
3日ほどで歯石となってしまいます。
数日歯磨きをしないでいれば、
あっという間に歯石が増えてしまい、
歯周病の悪化へと繋がってしまうのです。
そのためしっかりと歯磨きをし、
歯垢を除き歯石を作らないように
してあげる必要があるのです。
歯磨きの頻度はできれば毎日、
夕食後にするようしましょう。
毎日が難しい場合は、
最低でも2日に1回は必要です。
中には愛犬が歯磨きを嫌がって
上手くできない、という方もいると
思います。
歯磨きが苦手な犬の場合は、
何度かに分けて歯磨きをする
ようにしましょう。
今日は下の歯、明日は上の歯、
明後日は下の歯。
などと、2日~3日で全ての歯を磨く
という感じで行なうようにしてみて下さい。
そうすることで飼い主にも負担がなく、
歯磨きの時間も短くなるため、
犬自身も徐々に慣れていってくれる
と思いますよ。
2.口腔ケアのできるおやつを与える
しかし歯磨きだけでは、どうしても
磨き残しができてしまいます。
その場合は歯磨きと併用して、
犬用の口腔ケアのできるガムや
おやつを与えるのもおすすめです。
最近では犬のデンタルケア用のガムや
口腔ケアのできるおやつが、たくさん
販売されるようになっています。
これらには犬の口内環境を整える成分
や歯垢を除去するよう工夫されている
ものもあり、
毎日与えることで効果的に
歯垢を取り除くことができますよ。
3.歯磨きができるおもちゃで遊ばせる
また、歯磨き効果のあるおもちゃで
遊ばせてあげる方法もあります。
口腔ケアのできるおやつと同様、
様々なデンタルケアグッズが
販売されるようになっています。
おもちゃを噛んで遊んでいれば
自然に歯のデンタルケア効果が
期待できるので、
犬にも飼い主にも負担なく、
デンタルケアが行えるので
おすすめですよ。
愛犬との歯磨きのやり取りで使える
おすすめのグッズをご紹介した
記事がありますので、くわしくは
こちらを確認してみて下さいね。
⇒犬の歯周病を歯磨きで改善!?やり方と使えるグッズ5選をご紹介!
愛犬に合ったデンタルケア方法
を行ってあげてくださいね。
犬の歯周病で飼い主さんの診断はNG!まずは病院を受診
犬の歯周病の悪化予防には、
しっかりとデンタルケアを行うことが
何よりも大切、とお話してきました。
しかしどのような場合も、まずは愛犬
に歯周病が疑われたら、動物病院に
連れて行くことをおすすめします。
歯周病は一度なってしまうと、
歯磨きだけでは治すことができません。
まだ軽度のうちならケアによって
改善することもできますが、
その判断を誤ると、さらなる歯周病
の悪化に繋がる恐れがあります。
歯周病は見た目が軽度でも、
実は見えないところで進行している
という場合もあるのです。
ある程度進行しているときは、
自宅でのデンタルケアでは
ほとんど意味がありません。
動物病院で歯石や歯垢を取り除く
治療を行う必要がありますよ。
場合によっては歯周病になっている
歯を、抜歯するケースもあります。
歯周病の度合いによって
治療方法は様々ですが、
歯周病の度合いの把握や
正しいケア方法を知るためにも、
まずはしっかりと動物病院に
連れて行くようにしましょうね。
こちらに犬の歯周病の原因について
まとめた記事がありますので、
ぜひ合わせてご覧くださいね。
⇒犬の歯周病の原因は?なりやすい理由や行動パターンを徹底解説!
またこちらでは、
犬の歯周病に効果的のある
対処方法をご紹介しています。
⇒犬の歯周病はどう改善する?実際に効果があった10個の対処法を紹介
特に動物病院で治療をしてもらった
後にはしっかりと対策を行い、再発や
悪化をさせないことも大切ですよ。
まとめ
いかがでしたか?
今回は犬の歯周病が悪化する理由と、
毎日の習慣で悪化を予防する3つの
方法を、まとめてご紹介してきました。
- 歯周病に気が付かずに放置したから
- 歯周病の原因が他の病気だから
- 歯磨きの頻度や回数が少ないから
- 歯磨きをしっかりする
- 口腔ケアのできるおやつを与える
- 歯磨きができるおもちゃで遊ばせる
犬の歯周病はしっかりと予防や対策を
行なうことで、悪化を防ぐことができる
病気ということをお伝えしてきましたね。
しかし中には悪化の原因に、
歯周病以外の病気が潜んでいる
ということもあります。
ですので判断を誤らないためにも、
まずは動物病院に連れて行き、
症状に合わせて適切な処置をしてもらう
ようにしましょうね。
そしてその後も再発・悪化防止のため、
毎日の習慣でしっかりとケアすることが、
何よりも大切ですよ。
また
歯磨きやデンタルケアグッズと合わせて
普段から行える対策としておすすめなのが、
ドッグフードで歯周病ケアをする方法です。
こちらに歯周病の予防・ケアに効果的な
ドッグフードをご紹介した記事があります
ので、ぜひチェックしてみてくださいね。
⇒犬の歯周病用ドッグフード!予防やケアに有効なランキングTOP5!
またそのようなドッグフードと合わせて、
サプリを与えるのも効果的ですよ。
⇒犬の歯周病にはサプリが効果的!?口内環境を整えてくれるTOP5!
口内環境を整えることで、
歯周病の予防や改善が期待できます。
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