犬が脳梗塞に!余命はどのくらい?回復する可能性はあるの?
少し前までは、「犬は脳梗塞を含む
脳血管障害を起こすことは、非常に
稀である」と考えられてきました。
でも、MRIやCTが普及するにつれ、
診断の精度が上がり、脳血管障害が
犬にも起こりうる病気だということが
分かってきました。
そのため、脳梗塞は犬にとって珍しい
病気ではなくなったのです。
では、脳梗塞は早期発見や回復の見込みが
ある病気なのでしょうか?
そこで今回は、犬が脳梗塞と診断された
場合の余命や回復の見込み、後遺症について
ご紹介したいと思います。
この記事に書いてること♪
犬が脳梗塞と診断された・・・余命はどれくらい?
家族と同じように大切な愛犬が脳梗塞と
診断された場合、気になるのは”愛犬が
どのくらい生きられるのか”ということです。
では、脳梗塞の治療の回復の見込みや
後遺症について見ていきましょう。
治療で治る?回復の可能性は
脳梗塞の治療には、脳圧を下げる薬の投与や
てんかん発作を抑えるための抗てんかん薬の
投与、脳へのダメージを予防するための
ステロイド投与などが一般的な治療法に
なっています。
ただ、脳梗塞の原因が解明されていないため
脳圧を下げるなどの対症療法による治療で、
症状や発作をコントロールしていくしか
ありません。
症状にあった治療をすれば、回復する
可能性も高いと言えます。
脳梗塞ってどんな病気?
脳梗塞は、脳の血管が破裂して
血栓(血の塊)が動脈に詰まって
しまうことで起こる病気です。
脳梗塞の原因は、はっきりとは
解明されていません。
ただ、高齢、脱水症状、心臓病、
甲状腺機能低下症、副腎皮質機能
亢進症などを併発していることが
多いと言われています。
余命はどれくらい?
では、脳梗塞と診断された犬の余命は、
どれくらいでしょうか?
まず、余命の判断は、獣医さんが症状や
検査結果などから脳梗塞の進行状態を
確認し、余命が診断されます。
なので、脳梗塞になったから余命は
〇ヶ月だという確定的なものはありません。
進行状態や犬の年齢、治療方法などでも
個体差があることを理解しておきましょう。
回復後に後遺症は残る?リハビリは必要?
脳梗塞の治療が思いのほか順調に進み、
症状が回復した場合、気になるのは
後遺症が残るのかどうかです。
脳梗塞から回復できたとしても、
重い後遺症が残ってしまっては、
愛犬にとっても飼い主さんにとっても、
その後の生活はとても不自由なものに
なってしまいます。
では、後遺症が残りやすいのは
どんな場合に多いのでしょうか?
脳梗塞の後遺症は発見が早いか遅いかが重要!
より早い段階で脳梗塞が発見されれば、
後遺症になるリスクは低くなります。
でも、愛犬の行動への違和感を感じつつも、
「きっと年を取ったせいね」などと診察に
行かなかったり、発見が遅れてしまえば、
治療によって回復したとしても後遺症が
残る可能性は高くなってしまいます。
ただ、愛犬の異変に気づいて動物病院に
連れて行ったときには、すでに脳梗塞が
進行している場合も多いのです。
それだけ、早期発見するには難しい
病気なのです。
他の脳の病気を知りたいなら、こちらの
記事がおすすめです。
「”犬が脳腫瘍と診断された!手術の費用はどれくらいかかる?”へ移動する」
「”犬が脳腫瘍に・・・最期を迎える直前の末期症状とは?”へ移動する」
後遺症が残るとどんな症状があるの
脳梗塞の後遺症には、歩き方がおかしい、
斜頚(首がずっと傾むいている状態)、
足に麻痺残るなどの症状が回復後ずっと
続くことになります。
足が麻痺すると寝たきり状態になることも
多く、自由に自分の足で歩けないことで
気分が落ち込みやすくなったり、体を
動かすこともできないので食欲が低下し、
体力が落ちやすくなってしまいます。
愛犬に後遺症が残る場合、飼い主さんは
リハビリや介護の知識が必要になります。
ここで、脳梗塞の後遺症と闘い続けている
ワンちゃんの動画をご紹介します。
足に後遺症を残しながらも、全身で
バランスを取りながら、一生懸命ごはんを
食べている姿に、胸打つものを感じずには
いられません。
リハビリにはどんなことが必要?
後遺症が残る犬は、体を動かす機会も
少なくなるため、体の筋肉は凝り固まり
動かしにくくなってしまいます。
そのため、愛犬に毎日リハビリを行う
必要があります。
では、リハビリにはどんなことをすれば
いいのでしょうか?
まずは、リハビリをする上で大切なことは、
症状に改善が見られなくても焦らないで、
愛犬のペース合わせて行うことです。
飼い主さんが焦ってしまったり、
イライラしてしまう感情は、愛犬へと
伝わってしまいます。
愛犬が不安にならないためにも、明るく
楽しくできることを心がけて行いましょう!
では、リハビリの一例をご紹介します。
①毎日愛犬の体をマッサージして
筋肉をほぐし、血行を良くする
②愛犬が体を起こせるように
なったら、自力でお水を飲ませる
*ふらつくようなら体を
支えてあげましょう
③おやつやドッグフードを使って、
愛犬の首を前後左右に動かす練習
④フセの状態でいられるように
なったら、体の重心を前にかける
練習をする
⑤立ち上がる練習をする
⑥前足を一歩前に出す練習をする
⑦少しずつ歩く練習をする
*倒れてケガをしないように体を
支えてあげたり、周りに物を
置かないように注意しましょう!
とにかく早期発見を!脳梗塞の初期症状とは?
後遺症を残さないためや脳梗塞の再発予防の
ためには、早期発見や早期治療を行うことが
大切です。
でも、毎日一緒にいる飼い主さんでも、
気づきにくいと言われる初期症状は、
どのような症状なのでしょうか?
また、脳梗塞がどうやって診断されるのか、
一つずつ見ていきましょう。
気づきにくい脳梗塞の初期症状とは?
気づきにくいと言われる脳梗塞の
初期症状には、軽いめまいや頭痛、手足の
しびれなどの違和感を感じる程度が主な
症状です。
人間の場合なら、「最近、めまいや頭痛、
それに左手がしびれるんです」と
お医者さんに言えば良いですよね。
でも、犬の場合はそうもいきません。
悲しいけれど、犬は言葉で伝えることが
できないからです。
そのため、よほど目を凝らして愛犬を
観察していなければ、微妙な愛犬の違和感を
感じることは難しいです。
獣医さんが診察しても症状だけでは判別が
難しいと言われるほどです。
愛犬の後ろ足の異変に気づいたら、こんな
記事も読んでみましょう!
「”犬が後ろ足を上げる時は気をつけて!飼い主へのメッセージとは?”へ移動する」
脳梗塞はどうやって診断するの?
脳梗塞の診断には、症状や血液検査や
レントゲン、超音波検査などから可能性の
ある病気の中から消去法で除外していきます。
そして、脳神経の異常を疑い全身麻酔を
必要とするMRIやCTなどの検査で診断を
確定させます。
そのため、症状だけでは脳梗塞とは
確定できないのです。
それだけ、診断が難しく慎重に行われて
いるということが分かります。
まとめ
いかがでしたか?
では、今回のまとめをしておきましょう。
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