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犬は味覚を感じない!?甘味や苦みを感じる味蕾の状態は?

 2016/07/26 ごはんコラム
この記事は約 10 分で読めます。


    ワンちゃんの味覚は、人間と比べると

    どのように違うのでしょうか。
    そんなことを考えたことはありませんか?

    カリカリとよく噛む子もいますが、
    ガツガツしている食べ方だと、
    ほぼ丸飲み状態ですよね。

    “何で味わって食べないの?”と、
    ふと少し疑問に思うことって
    ありますよね。

    それにもちゃんと深い意味があって、
    実は、ワンちゃんにとっては
    肝心なのは味ではないのです・・・

    それでは、一体ワンちゃんにとって、
    食事の楽しみって何なの?!
    と思ってしまいますが、
    もちろん味覚だってありますよ^^

    しかし、
    人間とは違う舌の機能を持つため、
    やはり味覚の感じ方は全く異なるのです。

    それでは、
    今回はワンちゃんの味覚をテーマに、
    舌や味蕾について調べあげましたので
    ご紹介していきましょう。


    犬は味覚を感じない!?犬の舌について調べてみた

    味覚8
    実際に、ワンちゃんの舌では

    味覚を感じる機能がどれほど
    働いているのでしょうか。

    解りやすくするために、
    人間の舌と比較した上で
    ワンちゃんの舌の造りを学びましょう^^

    ワンちゃんへの食事やおやつ選びの
    価値観が変わるかも!?

    甘味や苦味を感じる味蕾はある?人間の舌とはどう違う?

    味覚4
    早速ですが、ワンちゃんと人間の舌は

    どう違うのでしょうか。

    その違いが分かるだけでも、
    ワンちゃんの味覚が
    想像しやすくなりそうですね。

    まず、大きな違いは味蕾の数です。
    味蕾とは、味を感じるための器官で、
    舌の表面にある数多くの味蕾によって、
    情報を脳へ伝達し、
    味を感じているそうです。

    人間の味蕾数が約10,000個なのに対し、
    ワンちゃんは約2,000個ほどです。

    ワンちゃんの味蕾数は、
    人間の約5分の1ということになります。
    自分の感じている味の、5分1・・・?
    と言うことなのでしょうか。

    やはりワンちゃんの味覚は人間に比べると
    かなり劣っていることが分かりますね。

    また、その味蕾のもつ性能も違います

    例えば、人間の味覚には、
    甘味、酸味、塩味、苦味、旨味
    の5つを感じることが出来ますが、
    ワンちゃんは旨味を感じないと
    言われているようです。

    しかし、なぜかワンちゃんは
    水を味わう味蕾が発達している
    なんていう話もあります。
    味覚14

    それでは、甘味や苦味を感じているのか
    というのも気になりますよね。
    甘味、苦味と分けて説明しましょう。

    甘味は一番感じる味覚!

    味覚7
    ワンちゃんの感じる味覚の中でも、

    特に甘味を感じる受容体が最も多いそうです。

    中でも、果糖(果物)、ショ糖(砂糖)、
    フラノールメチルマルトールなどに
    強く反応しているそうです。

    例えるなら、果物や穀物(さつまいも等)
    自然の甘さに敏感なのでしょう。

    また、肉類に含まれるアミノ酸の
    甘さにも敏感に察知するそうです。
    お肉をはじめ、甘味の含まれる
    ワンちゃん用のおやつも
    たくさんありますよね。

    このように、ワンちゃんが
    甘味を感じるのには、
    野生であったときの生活が
    関係していると考えられています。

    それは、
    犬は主な食事を肉としながらも
    雑食動物へと変化を遂げてきた中で、
    果物なども食糧として
    野生を生き抜いてきたことを
    意味するからです。

    逆に猫が甘味を感じないのは、
    完全な肉食動物として、果物などを
    食べる必要がないからなのでしょう。

    味覚は、体に摂り入れていいものを
    判断するためにあるので、
    生き物には無くてはならない器官ですね。

     


     

    苦味は毒物と認識する!?

    味覚12
    ワンちゃんも苦味を感じていて、

    味覚の中でも苦味を最も嫌います

    自然界において、苦味は毒物などに
    含まれることが多いことから、
    本能的に苦味を感じたら
    拒絶をするのでしょう。

    キニーネという苦味成分などに反応し、
    そして、人間と同じように
    舌の奥の方で苦味を感じるそうです。

    お薬を飲ませたと思ってほんの間を置くと、
    ペッと吐き出すことがありますが、
    これは舌の奥で苦味を感じたのでしょう

    思わず危険な食べ物だと
    認識してしまうということですね。

    苦い薬も上手に飲ませたいときに!
    犬の薬の飲ませ方!粉薬や液体など種類別に紹介!”へ移動する

    ちなみに、
    人間の舌には味覚地図と称して、
    どの部位でどの味覚を感じるのかが
    明確に分かるとされています。

    舌の先では甘味、舌の脇では塩味、酸味
    そして舌の奥で苦味を感じます。

    しかし、犬ではその味覚地図は
    ハッキリとしていないのだそうです。
    こればかりは、ワンちゃんにしか
    分からないということですね。

     

    塩辛い、レモンが酸っぱいという感覚はある?

    続いて、
    塩味と酸味について調べてみました。

    塩辛さや酸っぱいという味覚には、
    どれくらい敏感に感じているのでしょう。

    塩辛いという味覚には鈍感

    味覚11
    意外なことに、ワンちゃんの舌は

    塩味を感じる味蕾が全体的に
    欠けているということが分かっています。

    しかし、ワンちゃんにとっても
    適度な塩分摂取は健康を維持するために
    必要な成分ですよね。
    なぜ、
    塩味を感じる必要がないのでしょうか?

    それは、犬たちが肉をメインの食事として
    自然界を生き延びてききたことを
    示しているのです。

    捕らえた獲物を喰らうときに、
    犬はその獲物の血液や体液そのものを
    食べていますが、その血液などには
    必要な塩分が当たり前のように
    含まれています。

    つまり、
    他の食物から塩分を摂取しなくても
    主食である肉を摂取することで
    自然に体内塩分バランス
    保ってきたということです。

    これには、犬は昔から変わらず、
    肉食性としての生活を
    過ごし続けてきたことが分かりますね。

     


     

    レモンは苦手!酸味は敏感に察知する

    味覚9
    甘味に次いで、酸味に対しても

    敏感に味覚を感じているようです。

    そして、舌の広い範囲
    酸味を感じる味蕾が
    あるのではないかとされています。

    中でもアミノ酸であるタウリン
    無機質の酸などに
    敏感に感じているそうです。

    しかし、ワンちゃんたちは基本的に
    酸っぱいという感覚は苦手なようですね。

    生き物は、本能的に酸っぱい=腐敗
    という認識をするなんていう説も
    あるくらいなので・・・

    とは言え、甘酸っぱい柑橘類は
    好んで食べるワンちゃんも
    たくさんいるようですね。

    例えば、極端に酸っぱいレモン
    思い浮かべるだけで唾液が出ますね笑

    レモンは少量であれば、
    ワンちゃんに与えても問題はありません。

    しかし、実際に好んで食べるワンちゃんは
    存在するのでしょうか。
    恐らく、ほとんどのワンちゃんは
    そっぽを向くでしょう。

    ここでレモンを与えてみた
    ワンちゃんたちの反応を
    動画で見ちゃいましょ~^^

    ちなみに、
    レモンの主な栄養素はビタミンCですが、
    ワンちゃんは体内でビタミンCを
    合成できるため、
    積極的に与える必要はありませんよ。

     


     

    ドッグフードは美味しいと思っているの?

    味覚17
    ワンちゃんの場合、

    やはり人間に比べて味覚は劣りますので、
    人間の思うような“美味しい”とは
    ちょっと違いますね。

    そもそも、
    味覚がそれほど発達していないのにも
    理由があって、

    自然界で生き延びるためには、
    あれは不味い、これは美味しいなどの
    優れた判断は必要ないからです。

    味覚10
    食べ物を慎重に選んでいたら、
    野生では生きていけません。

    また、野生下に置かれた犬たちは、
    常に獲物にありつけるとは限りません。

    1回獲物を捕らえても、次はいつ
    獲物にありつけるか分かりませんよね。
    そのため、捕らえた獲物は
    その直後に食べるだけ食べて、
    栄養を蓄えるという本能があります。

    ワンちゃんが、ガツガツと一気に平らげて
    しまうのはその名残りなのでしょう。

     

    余談


    ここで1つ余談として^^

    家庭にいるワンちゃんで、
    遊び食べをしたり、好き嫌いをする子には
    食事を出して食べなければ、
    10分ほどで提げてしまいましょう。

    次の食事まで何も与えなければ、
    空腹感や野生下に置かれたような
    危機感を覚えて、やがて腹を空かせて
    出されたときに食べる習慣が
    戻るでしょう。

    犬のしての本能を引き出すためには、
    フードの置きっぱなしはNGですね。

    フードを食べなくて・・・
    悩んでいる方は、
    これもしつけとして1つの手ですよ。

    味覚18

     

    上手くまとまりませんが、
    ワンちゃんはフードを“美味しい”
    と感じていると言うよりは、
    生きるために食べる
    といった感じでしょうか。

    甘いのは好き!苦いのは嫌い!
    と言ったような大雑把な味覚なので、
    味わう必要もないのかもしれませんね。

    しかし、生きることに欠かせない、
    食べるという行為は大好きなことで、
    楽しみにしているのは確かです^^
    味覚がないことは
    可哀相なことではありませんよ。

    毎日の食事の与え方として参考に
    ご覧下さい。
    犬の餌の時間に決まりはある?回数の目安を紹介!”へ移動する

    犬の餌の量はどれくらいが良いの?計算の仕方を紹介!”へ移動する

     

    ちなみに、味覚で言うと、
    私たち人間よりも草食動物である
    ウシやうさぎの方が発達しているそうです。

    それは、毒をもつ草を判断するため
    味覚が発達したと言われています。

    生き物には、それぞれに合った
    必要な味覚を持っていれば
    それで良いということですね。

     

    犬の鋭い嗅覚と味覚の関係とは?

    味覚1
    ワンちゃんは味覚が劣っている分、

    優れた嗅覚を頼りに
    食べ物を判断しています。

    ワンちゃんにとって、嗜好性を決めるときに
    味はそこまで重要ではなく
    香りが重要なんですね。

    食べ物として、美味しいかどうかを
    判断をするときの優先基準は、
    匂い→食感→味→視覚の順になります。

    ちなみに、温かいものほど嗜好性は良く
    それは、野生の犬は狩りの直後に
    まだ生温かいうちに
    獲物をたべていたため、
    温かい=新鮮
    覚えているからなのでしょう。

    そして、
    食べれてしまえば匂いは関係なくなり、

    食感、そして味へと変わっていきます。

    思えば、人間でも香りを感じるかどうか
    美味しさって全然違いますよね!
    松茸だって香りがなければ
    ただのキノコです。

    ワンちゃんは、その優れた嗅覚で
    味覚を補っているのですね。

    ちなみに、ワンちゃんにとって
    ドッグフードの美味しいの基準は、

    •鮮度の高い素材を使用している

    •動物性タンパク質を使用している

    •滑らかな食感のフード

    この3点です。

    ワンちゃんは、素材の鮮度まで
    嗅ぎ分けることが出来るのです!
    味覚がないから・・・と、
    フード選びも妥協は出来ませんね。

    グルメなワンちゃんは、
    鮮度から入り込むのかもしれません。

     

    まとめ

    味覚15
    ワンちゃんの味覚について、

    ここまで触れてきましたが
    納得出来たでしょうか?

    味覚の在り方や、味蕾の特性にも
    ちゃんと理由があって面白いですよね。

    味覚は人間の5分の1ですが、
    感じているようです!
    特に甘味には敏感のようです。

    味蕾の感じ方を理解することで、
    ワンちゃんの食の好み
    更に分かったような気がしますね^^

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    伊藤 千帆

    現在1児の母として、子育て奮闘中でございます!

    実家にはシーズーの男の子。
    そして今は可愛い子どもと愛猫と
    のほほんと楽しく過ごしています。
    いつも子どもには「何でそんなに可愛いの~♪」と頬にスリスリ…
    けっこう親バカなんです(笑)

    幼い頃から動物が大好き!!
    そんな好きが高じて、ドッグトレーナー専攻で専門を卒業し、
    その後はペット用品店に勤務していました。

    その経験を活かし、
    常に誰かの悩みや気持ちと向き合いたいという想いで執筆致します!

    ワンちゃんのいろいろな情報を発信することで、
    1つでも幸せが増えますように^^

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